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冷凍だからできる、宅配の食事活用法

冷凍だからできる、宅配の食事活用法

帰りが遅くなったとき、ゆっくり買い物ができないとき、冷蔵庫に食材が少なくても、冷凍の食品やお弁当が常備してあれば安心です。近年の冷凍技術の進化は素晴らしく、上手に利用すれば、栄養バランスの良い食事を整えることもできます。冷凍の食材やお弁当の活用法をご紹介します。

冷凍食品の特徴とメリット

近年の冷凍食品は手軽さだけではなく、おいしさや安全性、栄養面でも大きく進化しています。

安全で衛生的

腐敗や食中毒の原因となる細菌は、-15℃以下では増殖できないといわれます。このことから、冷凍食品の保存・流通は食品衛生法では-15℃以下と定められていますが、一般社団法人日本冷凍食品協会では冷凍食品の保管は-18℃以下とされており、実質-18℃以下での保存・流通が業界基準となっています。この温度基準は、適切に急速冷凍された冷凍食品を-18℃以下で保存することで、保存料を使わずに約1年間品質が保持できるという実験結果に基づいています。

また、日本冷凍食品協会会員メーカーの冷凍食品には冷凍食品認定制度に基づいて原材料の管理、製造工程のチェック、従業員の指導・教育など、しっかりとした安全対策がされています。厳しいチェックを受け、認定制度に適合した冷凍食品には認定証マークが付けられています。

栄養の損失が少ない

冷凍食品は、旬の時期の栄養価の高いものを収穫後すぐに加工・処理することで、栄養価を保ったまま商品化することができます。野菜の場合では収穫後工場に搬入され、一両日中には前処理がされます。野菜には酵素が含まれており、収穫後はこの酵素の影響で野菜の色や味、食感などが変化することがあります。これらの変化を防ぐために、酵素を失活させるブランチング処理(冷凍前に行う短時間の加熱処理)を行います。ブランチング処理後、ただちに冷凍されることで、色・味・栄養が保持されます。

他にも、シイタケやブナシメジなどは冷凍することでグアニル酸が増加し、おいしさも増したり、シジミを冷凍することでオルニチン酸が4倍にも増加するといわれています。このように、冷凍することでおいしさや栄養価が増すこと食品があることもわかり始めています。

フードロスの減少

冷凍食品は前処理が済んでいるため、家庭での調理段階で生ごみが出ません。また、適切な保管によって食材が長期間に渡って腐らないので、必要な分だけを使うことで食品をムダにせず、有効に使いきることができます。フードロス問題解消にも役立つと考えられています。

宅配の冷凍食品

冷凍食品を常備しておくことで、忙しいときや、買い物に行くのが困難なときに役立ちます。現代は流通の発達により輸送中の温度管理も徹底されており、宅配で冷凍食品を購入することで、冷凍食品をより良い状態で保存することができます。

冷凍食品を宅配にするメリット

冷凍食品を購入するときに、持ち帰り時間の間に温度変化が大きいことは良くありません。スーパーなどで冷凍食品を買うときは、買い物の最後、レジに向かう直前にカゴに入れるようにしましょう。保冷バッグを持参し、お店の氷やドライアイスサービスなどを利用して、自宅まで持ち帰ります。ネットスーパーや定期宅配、宅配弁当などを利用して冷凍食品を購入すると、自宅まで温度管理がされて届くので、すぐに冷凍庫に入れることができて安心です。

アレンジもできる

冷凍食品や宅配の冷凍弁当は、そのまま温めて食べるだけではなく、アレンジすることもできます。

主食の冷凍

宅配のお弁当では、おかずだけのお弁当と、主食がセットになっているお弁当があります。おかずだけのお弁当は、主食も1食分ずつ冷凍しておけば、より簡単に食事が整います。

疾病によりエネルギーやたんぱく質の調整が必要な場合は、主食の量も調整する必要があります。かかりつけの医師や管理栄養士に適切な主食量を確認し、1食分を量って冷凍しておくようにしましょう。手間がかかるようですが、食べるときにはとても便利です。

ごはん

お米の中に含まれているデンプンはβデンプンです。お米に水を入れて加熱することでβデンプンは糊化(α化)し、おいしいごはんになります。炊きあがったごはんは温度の低下とともに老化(デンプンのβ化)が進み、水分が抜けておいしさが損なわれていきます。ごはんは老化してしまうと、おいしい状態に戻すことができません。そのため、老化してしまう前に冷凍することが大切です。ごはんを上手に冷凍するポイントは4つです。

1.ごはんを炊く前に、お米を十分に浸水する。
お米を洗った後、お米がしっかりと水分を吸収してから炊くことで、冷凍・解凍後も炊きたてのご飯のおいしさを保つことができます。おいしいごごはんを炊くことが、冷凍ごはんをおいしくするためにも大切です。

中嶋米穀株式会社のウェブサイトです。ごはんの炊き方が説明されていますので、ご参照ください。
http://www.nakashima88.com/okomejyuku/takikata/

2.炊き立ての温かいごはんを包む
ごはんが炊きあがったら熱いうちにラップフィルムで包みます。ごはんに含まれる水分は湯気とともに蒸発していくので、湯気ごとラップフィルムで包み込むようにしましょう。
すぐに冷凍庫に入れられるのが理想的ですが、家庭の冷凍庫に熱いままの食品を入れると庫内温度が適正に保てなくなる可能性があるため、ラップフィルムに包んでから粗熱が取れるまで冷まして冷凍庫に入れましょう。

3.1食分ずつ量って包む
特にエネルギーやたんぱく質などに制限のある場合は、適量を量って包むようにしましょう。制限がない場合は1包み150gを目安にしましょう。おいしく炊けたごはんも、1包みが大きすぎると電子レンジでの解凍がうまくできません。できるだけ厚みを均一にして、同じくらいの大きさになるように包んで冷凍しておくと、解凍するときに便利です。熱伝導率の高い金属製のトレイやバットにのせて冷凍庫へ入れると、冷凍時間を短縮できます。

4.保存は約1か月
電子レンジでの温め時間は、ごはんの分量や電子レンジの機種によっても異なりますが、1食分150gを温めるには、600Wで3分が目安です。1分から1分半ほど経ったところでお茶碗に移し、軽くほぐしてからラップフィルムをかけて残り時間を加熱します。お茶碗の底が冷たいと感じたら、20秒ずつ追加加熱して様子をみてください。
ラップフィルムに包んでしっかりと冷凍されたら、冷凍用保存袋に入れ空気を抜いて保存しましょう。家庭の冷凍庫で冷凍したごはんがおいしく食べられる期間はおよそ1か月といわれますが、できるだけ早く食べましょう。

パン

パンは常温で保管するとカビが発生したり、乾燥してしまいます。パンも冷凍することでデンプンの劣化を防ぎ、おいしさを保つことができます。1回で食べきれないときは、早めに冷凍する方がおいしさが保たれます。

1.小分けにしてラップフィルムに包む
食パンは1枚ずつ、バゲットやスライスされていないホテルブレッドなどはできるだけ同じ厚さに切り、ひとつずつラップフィルムに包みます。

2.保存袋に入れる
冷凍用保存袋に潰れないように入れて、空気を抜いてチャックを閉めます。熱伝導率の高い金属製のトレイやバットにのせて冷凍し2週間以内に食べきるようにしましょう。

3.食べるときは自然解凍
焼く前に自然解凍しておきます。トースターを予熱しておき、パンの表面に霧吹きで水分を補ってから焼くと、パサパサせずもっちりとした食感が復活します。

パスタ

ゆでたてのパスタはもちろんおいしいですが、冷凍したパスタはもちもちとして、また違ったおいしさが楽しめます。

1.パスタは硬めにゆでる
通常パスタをゆでるのと同じ方法でゆでますが、袋の表示よりも1分から1分半短くゆでて硬めにゆで上げます。

2.手早く冷やす
ゆで上がったパスタをザルにあげてお湯をきり、冷水に浸して素早く冷やします。冷えたらよく水をきりましょう。

3.冷凍用保存袋に入れる
パスタにオリーブオイルやバターなどをからませ、1食分ずつ冷凍保存袋に入れます。平らにして、空気を抜くようにしてチャックを閉じ、金属製のトレイやバットにのせて冷凍します。冷凍庫で約1か月保存可能です。

4.電子レンジで解凍・温め
ナポリタンなど、調味しながら加熱調理をするときには解凍します。解凍は電子レンジの解凍機能を使いましょう。袋のチャックを少し開けて電子レンジに入れます。時間があるときは、冷凍庫から冷蔵庫に移しておけば解凍されます。
温める場合には、お皿に移してからふんわりとラップフィルムをかけ、600Wの電子レンジで約2分半加熱します。パスタソースをかける場合は、この方法で温めましょう。

<主食のエネルギーと含まれるたんぱく質量>

主食の種類 平均的な1食の量(g) 1食あたりの
カロリー(Kcal)
1食あたりの
たんぱく質量(g)
100gあたりのカロリー(Kcal) 100gあたりのたんぱく質量(g)
ごはん 150※1 252 3.8 168 2.5
パン 60※2 158 5.6 264 9.3
パスタ 250※3 373 13.0 149 5.2

※1 普通サイズのごはん茶碗 軽く1膳
※2 6枚切りの食パン 1枚
※3 ゆでたスパゲティ 1人前

主食は1食分を量り、グラム数を記入して冷凍しておくと、食べるときの調整に便利です。

冷凍食品活用レシピ

指示通りの調理方法で食べるのは、もちろん簡単でおいしいのですが、同じ冷凍食品を続けて食べるときや、2人で食べるのにお弁当が1つしかないといったときには、他の食材を足してアレンジしてみましょう。

ただし、カロリーや塩分、たんぱく質などの栄養量が調整されているお弁当については、そのまま食べることで効果が得られるので、商品の指示通りの解凍方法で、アレンジ調理はせずにそのままお召し上がりください。

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揚げ物の卵とじ

冷凍のトンカツ、チキンカツ、メンチカツ、唐揚げ、天ぷらなどでも同じように作ることができます。

<冷凍カツの卵とじ>
【材料(1人分)】
・冷凍食品や冷凍弁当のトンカツ、メンチカツ、唐揚げなど
・玉ねぎ  小さめの物1/2個
・しめじ  1/3パック
・めんつゆ 50㏄
・水    100㏄
・砂糖   小さじ1/2
・酒    大さじ1
・卵    1個

【作り方】
1.冷凍食品は、商品の表示通りに調理し、食べやすい大きさに切っておきます。
2.玉ねぎはスライスし、しめじは小房に分けておきます。
3.フライパンに水と2を入れて火をつけます。
4.玉ねぎに火がとおったら、しめじと調味料を入れます。
5.煮立ってきたら、つゆの味をみて調整してください。
6.1.の冷凍食品を入れます。
7.煮立ってきたら、溶いた卵をまわし入れてふたをします。
8.卵が好みのかたさになったら、できあがりです。

野菜のお浸しでみそ汁

野菜のお浸しを汁物にアレンジします。みそ汁の他、すまし汁や中華スープにもアレンジできます。

<お浸しのおみそ汁>
【材料(1人分)】
・冷凍弁当に入っている野菜のお浸し
・お好みの野菜  適量
・顆粒だし    小さじ1/2
・かつお節    ひとつまみ
・みそ      大さじ1/2

【作り方】
1.鍋に野菜のお浸しと、適当な大きさに切ったお好みの野菜を入れます。
2.水200㏄を入れて火にかけます。
3.野菜が煮えたら、顆粒だしを入れます。
4.火を止めてみそを溶かし、かつお節を入れてできあがりです。

ムース食をフライや天ぷらにアレンジ

ムース食はUDF(ユニバーサルデザインフード)の「舌でつぶせる」に該当する食事形態です。ムース食だけでは物足りないときにお試しください。ただし摂食嚥下機能によっては食べられないこともあるので、ムース食をアレンジ調理する際には、食べる人に合わせて、危険のないように注意してください。

<ムース食のフライ>
【材料(作りやすい分量)】
・宅配弁当の中のムース食  食べる分量
(フライ衣)
・小麦粉     大さじ5
・マヨネーズ   大さじ1
・水       大さじ5~6
・パン粉     適量

【作り方】
1.お弁当に入っているムース食を必要な分だけを取り出し、電子レンジの解凍機能で解凍します。半解凍程度の方が扱いやすいので、短時間ずつ様子をみながら解凍してください。
2.ムース食を食べやすい大きさに切ります。食べる人の摂食嚥下機能に合わせた大きさに切りましょう。
3.小麦粉とマヨネーズをボールに入れます。水を入れて混ぜます。
4.ムース食に3のバッター液をつけます。薄くむらなくつけるとパン粉がよくつきます。
5.パン粉をまぶしつけます。しっかりつくように軽く押し付けます。パン粉は細かい方が硬くならずに食べやすくなります。
6.サラダ油(分量外)を鍋に入れ、170℃から180℃に温めて揚げます。

<ムース食の天ぷら>
【材料(作りやすい分量)】
・宅配弁当のムース食
(天ぷら衣)
・小麦粉         25g
・片栗粉         5g
・炭酸水(冷やしておく) 40㏄

【作り方】
1.フライの1.2.と同じようにムース食を準備します。
2.小麦粉と片栗粉をボールに入れて混ぜておきます。
3.冷たい炭酸水を加えて、ザックリ混ぜます。炭酸水の量は衣の硬さをみながら調節してください。
4.天ぷら衣をつけて、サラダ油(分量外)を鍋に入れ、170℃から180℃に温めて揚げます。

※それぞれの衣の分量は作りやすい分量のため、少量のムース食を揚げただけでは残ってしまいます。他の食材にも同じように使用できるのでご利用ください。
※揚げあがったら、温かいうちにソースや天つゆなどを浸み込ませておくと、衣がやわらかくなります。また、ソースや天つゆにとろみ剤を加えてとろみをつけてからかけると、飲み込みを確認できます。

まとめ

冷凍食品は1964年、前回の東京オリンピック選手村の食堂で利用され、好評を得たことで注目されました。現在の冷凍技術はその頃とは比べ物にならないほどの進化を遂げ、冷凍食品は生活に浸透しています。上手に利用して、さらに食生活を豊かにし、健康維持にも役立てていきましょう。

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