食事宅配サービスでご老人の栄養サポート
作成日:2020年3月10日

高齢者の方にとって食事はたのしみのひとつです。つまりいつまでもおいしく食事ができることは、体の健康を維持する方法であるだけではなく、生活の中に潤いを与え、元気に過ごしていこうという気持ちを育む行為でもあることがわかります。
しかし残念なことに、食事をたのしみにされている高齢者の方の中には、おいしく食べられない、食べると苦しい、というような理由から食事から遠ざかり栄養不足になってしまっている人もいらっしゃるようです。そこで今回は、高齢者の方が安心しておいしくたのしく食事をし、栄養不足も改善できる方法について紹介していきたいと思います。
目次
高齢者の栄養サポートの大切さ
高齢者の方の栄養サポートは意識されにくい部分ですが、これからの暮らしを考えると大切なポイントであることがわかってきます。栄養サポートが不足することで、ベッドから起きあがる回数が減ると、体の基礎代謝能力も低下しますし、体を動かしていないため筋力低下が起こることも考えられます。そうすると加齢による筋力低下に拍車がかかり、より筋肉量が減少することで気軽にベッドから起きあがって立つ、歩くということさえ難しくなる可能性があるのです。
そして、こういった状態が続くと「寝たきり」になってしまうというケースも十分に考慮しなくてはいけません。
味覚の変化
高齢になると体の筋力や運動能力が低下するのは、誰もが理解できていることでしょう。しかし食事に大きく影響している「味覚」についても変化していることを理解しているでしょうか。味覚は単に「味」への感覚だけではありません。
・見た目
 ・香り
 ・味
 ・音
 ・口の中に入れたときの感覚
 ・温度
こういった複合的な感覚によって味覚はできあがっています。そのため「味」だけに注意を向けてしまうと、音や香りへの感覚が低下していると、これまでと同じような食事であっても「おいしそう」に感じないため「食べたくない」というようになることもあるのです。
また、現在何らかの治療のためにお薬を服用されている方の場合、お薬の副作用によって味覚に障害が起こることもあります。このように味覚は、年齢による理由や治療による理由によって変化することを理解しておかないと、高齢者の方が食べなくなった原因を見逃したままになる可能性も出てきます。
飲み込みにくい
味覚の次に高齢者の食事や栄養をサポートするときに知っておきたいことは、嚥下機能の低下による「食べたくない」です。嚥下機能は手や足のように、外から見ただけではわかりづらい機能低下です。どのように低下しているのかは本人や専門医しかわからないということもあります。そのため「これくらいは食べられるだろう」という考えで献立を作っても、高齢者の方が喜んで食べてくれないというケースも起こります。
また、嚥下機能の低下は食事そのものを「楽しみ」でなくしてしまうこともあります。食事をするたび、のどが詰まってむせるのなら健康な世代であっても楽しく食事をする気にはなれません。こういった部分こそ、高齢者の食事や栄養サポートを考えるとき、きちんと理解しておかないといけないポイントではないでしょうか。
見逃しやすい水分
高齢者の方に必要な栄養は、管理栄養士やかかりつけ医に相談すると計算し教えてもらえます。そのため「食べ物」はきちんと食べている方も多いのですが、意外に見逃しやすいのが「水分不足」です。どれくらいの水分が体に必要なのかは一概には言えませんが、年齢の違いや嚥下機能の低下による理由などから、高齢者の方は水分不足になっていることも増えています。
特に年齢を重ねることで高血圧や腎臓機能の低下などが起こると、水分補給が少なくなる方もいらっしゃいます。また、のどの渇きを感じにくくなっている場合もあり、自分から水分を摂取しようとする行動が低下するため、体に必要な水分を維持できていないこともあります。これが夏場に起こると「熱中症」の原因にもなりかねません。急激な水分低下によって意識障害を引き起こすこともあるということです。
嚥下機能の状態にもよりますが、水を飲むことが難しい場合は、果物や野菜から水分を補給する献立を検討するのも方法です。
高齢者の栄養サポートのポイント
栄養サポートの大切さについてお伝えしました。続いては栄養サポートのポイントを紹介していきたいと思います。
元気は食事にあり
高齢者の方が健康で元気に暮らすためには、元気の源である食事の取り方を意識していくことが大切です。はじめに健康で長寿ということは、心も体も健康であることが重要であることは誰もが理解していることでしょう。しかし、心が折れると体も元気がなくなるものです。反対に体が元気でないと心も健康ではなくなります。
内閣府が平成30年に報告している高齢社会白書によりますと、健康寿命と平均寿命には以下のような開きがあるということです。
| 性別 | 平均寿命 | 健康寿命 | 
| 男性 | 80.98歳 | 72.14歳 | 
| 女性 | 87.14歳 | 74.79歳 | 
出典:内閣府-平成30年版高齢社会白書(概要版)
 URL:https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/gaiyou/s1_2_2.html
おおよそ最後の10年間は病気やケガなどによって介護が必要になる方が増えると言われています。この10年間をどのように過ごすのかは大切なポイントになってくるでしょう。そして平均寿命に近い年齢まで元気に暮らすのかどうかを考えると、毎日の食事という今日からできることをはじめる必要が理解いただけると思います。
理解しておきたい体の低下
高齢になると誰もが体の機能低下や筋力の低下を感じます。これは自然現象ですから、どうしようにもありません。しかし、完全に低下を防ぐことはできなくても低下を少しずつ補いながら暮らしを続けることは可能です。
まず確認しておきたいことは、自分の体の機能がどの程度低下しているのかということです。そして次の点も確認しておきたいところです。
・食事の量
 ・筋肉の量
 ・歯の本数
他にも生活の中で
・立ち上がるスピード
 ・歩くスピード
 ・歩いたときの疲れやすさ
 ・風邪をひきやすくなっていないか
少しずつ低下していますから、大変わかりづらいかもしれませんが、1年前、2年前と比較することで今の状態がわかってきます。また、高齢者の方の体型がどのように変化しているのかも理解しておくと安心です。見た目だけではわかりづらい可能性もありますので、BMIという数値で判断すると一目で違いがわかってきます。
BMIは以下のような計算で求めることができます。
BMI = 体重(kg) ÷ [身長(m) × 身長(m)]
理想のBMI値は高齢者の方の体格や治療状況によって変わってきますので、医師へ確認して
・やせすぎ
 ・標準
 ・肥満気味
どこに位置しているのかを知っておくと良いでしょう。
低栄養を防ぐ
やせすぎていても、標準でも、肥満気味でも栄養不足になっている可能性があります。高齢者の方は、食べやすいものを選んでしまう傾向があるため、ごはんやお肉、魚よりも、サッと食べやすいパンばかり選んでしまうこともあります。
パンにも栄養成分が含まれていますが、食べやすいからと言ってパンばかり食べていると、体に必要な栄養成分が不足してしまいます。特に体の細胞や筋肉を作る材料となるタンパク質が不足していると、筋肉量が減るばかりとなり運動機能が低下していきます。この場合の運動機能とは、
・立つ
 ・座る
 ・歩く
ということもありますが、
・かむ
 ・のみこむ
というように、食事に関係のある部分の運動機能も低下する可能性を含んでいます。また、低栄養になると疲れがとれにくくなり元気がでない状態を経験されるかもしれません。人間誰しも同じですが、元気がでない状態だと活動する気力が湧いてこないのでベッドや家にいる時間が増えてしまいます。
そうするとエネルギー消費量が下がりますので、ごはんが食べたくない、お腹が空いていない、というようになり、食べたとしても大変少量だけで済ませてしまう生活が続きます。このようなサイクルに陥ると、
食べない→低栄養→元気がない→運動量が減る→お腹が空かない→食べない
負のサイクルに突入してしまい、場合によっては平均寿命の残り10年よりも多い年数で健康寿命を迎えてしまうこともありえます。
かむ、のみこむを鍛えよう
低栄養でも出てきましたが、かむ、のみこむは鍛えないといけません。口周辺の筋力が低下すると、やわらかいものばかり食べるようになり、さらに口周辺の筋力が低下します。そして、先ほどの負のサイクルです。どんどんと食べる量が減り、体も弱くなり、口を動かすことが減っているため唾液の分泌も減少し、さらにのみこむことが難しくなります。
かむ力とのみこむ力は、元気に直接関係してくる部分ですので、出来るだけ自分の口から食べられるように以下のことを意識してもらいたいと思います。
・できるだけ、あご、歯、舌などを使って口の中の筋肉を使って食べ物をかみ砕く
 ・飲み込みやすい形に整える
 ・ゆっくりと自分のペースで飲み込む
こういった動作を意識してもらうことが栄養サポートのひとつになるでしょう。
高齢者にとって必要な栄養とは
それでは高齢者に必要な栄養についてみていきます。
 それぞれの栄養素は、1日に摂取したい目標値があります。これは高齢者の方の体格や体の具合、お薬との関係によって変化してきます。ですから自分たちで量を決めるのではなく、かかりつけ医に相談して適量を教えてもらうようにしてください。
どこかで手に入れた情報に頼ってしまうと、高齢者の方の体には多すぎることもあります。また糖尿病や腎臓病、高血圧などを経験されている方の場合は、特定の栄養素を摂取してはいけない、または少なくしないといけないことがあります。こういった点も考慮して、ひとりひとりに最適な栄養素を適量摂取するようにしましょう。
タンパク質
タンパク質は体の細胞や筋肉を作る材料になると先ほどお話しました。タンパク質は私たちの体にとって不可欠な栄養ですので、不足したままでは元気に暮らすことができません。不足すると筋肉が落ちる以外にも、心臓が小さくなる、感染症にかかりやすいというデメリットも出てきますので、必要な量のタンパク質を意識して摂取するようにしましょう。
体に不可欠なタンパク質を多く含んでいる食材(100gあたり)
| 食材 | タンパク質 | 
| くろまぐろ | 26.4g | 
| かつお | 25.8 | 
| 鶏むね肉(皮なし) | 23.3 | 
| 豚ロース肉(赤肉) | 22.9 | 
| 牛もも肉(脂肪なし) | 20.2 | 
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)より
 URL:https://fooddb.mext.go.jp/
脂質
とり過ぎはメタボの原因になりますが、良質で適量な油であれば体の健康にすぐれた働きをしてくれます。意識して取りたい油は「不飽和脂肪酸」と呼ばれるもので、
・青魚
 ・植物
に多く含まれています。
・さんま
 ・いわし
 ・さば
 ・エゴマ油
 ・アマニ油
などを積極的に食べたいですね。
炭水化物
 糖質はエネルギーになりますので、適量を取るようにしましょう。
・ごはん
 ・麺類
 ・パスタ
 ・パン
どれも過剰に食べることはよくありませんが、適量を食べることで筋肉を増やすことにもつながります。「糖質制限」ということが昨今、耳にすることが増えていますが過剰な制限は体への負担を生み出します。健康維持に必要な食べ方こそ大切です。
食物繊維
食べ物の栄養を吸収する臓器「腸」の環境を整えましょう。そこで食物繊維が良い働きをしてくれます。食物繊維には腸内環境を整える働きがあると言われていますし、糖質をとったときにあがりやすい血糖値をゆるやかな上昇に抑える働きもあるということです。毎食、食物繊維を取るような献立を考えておきたいですね。
食事宅配でバランスのよい食事を
このような栄養素や、高齢者の方に合わせた食べやすい食事を準備できると、おいしく安心して食べてもらうことができるでしょう。また、おいしく食べてもらえることで体に必要なエネルギーや活力が備わり、健康寿命も伸びていくはずです。でも、現実的に考えるとこういった食事を1日3食準備するのは簡単じゃないですね。
栄養のバランスを考えながら、それぞれに適した量を計算し、おいしく食べやすい「やわらかさ」「のみこみやすさ」も考慮しなくてはなりません。そこで検討していただきたいのが、食事宅配サービスです。食事宅配サービスは、栄養バランスを考えたお弁当が自宅へ届きます。お弁当一個に対して使われている栄養バランスや量もはっきりとわかっていますので、高齢者の方の具合にあわせて適切なお弁当を選ぶことができるでしょう。
また、お弁当に入っている食材の「やわらかさ」「のみこみやすさ」も高齢者の方の状態にあわせて選ぶことができますので、嚥下の問題もかなり改善されていくはずです。毎日お弁当というのは、飽きてこられるかもしれませんので週の中で2~3日を食事宅配の日としておけば、ご家庭で作られる献立と組み合わせることでバリエーションも広がり、飽きがきにくい食事を楽しんでいただけると思います。
ご老人の栄養サポートに関するまとめ
ご老人の栄養サポートと食事宅配のメリットを紹介しました。高齢者の方の栄養サポートは大切なポイントです。健康寿命を気にされるのなら今日から栄養不足について意識して取り組んでいただきたいと思います。また、最後にお伝えしました食事宅配は、忙しい毎日の中で少しだけでも自分の時間を持つことができる方法でもあります。
わたしたち「まごころ弁当」では原材料からこだわり、栄養バランスや食べやすさを考えたお弁当をお届けしております。今なら無料試食キャンペーン中ですのでお気軽に試していただきたいと思います。
献立を考えず、調理もしなくていい。そんな日でも栄養不足を気にせず食べられる食事宅配は、毎日の暮らしに少しだけでも潤いを与えてくれると思います。
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