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胃がんの原因と予防法|塩分の摂りすぎに注意!

作成日:2020年8月5日

胃がんの原因と予防法|塩分の摂りすぎに注意!

胃がんとは、胃にできる悪性腫瘍のことで、日本では年間で約135000人が診断されており、男性では最も多く、女性では乳がん、大腸がんに次いで3番目に多いがんと言われています。胃がんの原因は様々ありますが、その一つに塩分の摂取のし過ぎが挙げられます。今回は、胃がんについてとその原因と予防法について詳しく説明していきます。

胃がんとは

胃がんとは

胃がんは、胃の壁の内側にある粘膜の細胞ががん細胞となることで発生します。胃は、口から入った食物が食道を通過して最初に到着する消化器官で、胃の入り口を噴門部(ふんもんぶ)、中心部を胃体部(いたいぶ)、胃の出口を幽門部(ゆうもんぶ)と言います。幽門部から十二指腸へと続き、さらに小腸、大腸へと消化器官はつながっていきます。

胃は、口から摂取した食べ物をその場にとどまらせて、固まりである食べ物を細かくして胃液や消化酵素と混ぜてどろどろの状態へと消化していく働きがあります。胃の噴門部は、胃の中の消化物が食道へと逆流しないためにあり、幽門部は十二指腸へとゆっくりと消化物を送り出すためにあります。

胃がんは、早期の段階では自覚症状がない場合が多く、胃がんが早期で発見されるのはほとんどが健康診断によるものです。胃は5層に分かれており、一番表面が粘膜、その下が粘膜下層、固有筋層、漿膜下層(しょうまくかそう)、一番下が漿膜(しょうまく)です。

胃がんは粘膜で発生した後気付かないうちに徐々に下層へと広がっていきます。がんが5層のうちのどの層まで広がっているかによって、病期が判断され治療方法や予後も変わってきます。漿膜の外側にまで胃がんが広がってしまうと、胃以外の臓器やリンパ節に転移してしまいます。

胃がんの症状

胃がんの症状

胃がんは、早期の場合はほとんど自覚症状がありませんが、進行するにつれて胃の痛みや胸やけ、食欲不振、体重減少などが見られます。他にもがん細胞から出血がみられて吐血をしたり、黒い便が出ることがあります。これらの症状は胃潰瘍などでもみられ、問診だけでは診断をつけることができません。

そのため、胃がんと診断するためには、胃カメラの検査を実施して粘膜の組織を検査することが必要となります。

胃がんの原因

胃がんの原因

1) ヘリコバクター・ピロリ

胃がんの原因として最も有名であるのは、ピロリ菌の感染です。ピロリ菌は、胃の粘膜に生息していて炎症を起こします。ピロリ菌は子どもの頃に感染することがほとんどで、井戸水などのピロリ菌に汚染された水や食品を摂取した場合や、ピロリ菌に感染した親との口うつしなどの接触により感染します。一度、ピロリ菌に感染したら除菌治療をするまで一生胃の中に定着してしまいます。そして、長い年月をかけて胃の粘膜に炎症を起こし胃潰瘍や胃がんを引き起こします。

近年は、衛生環境が整っておりピロリ菌に汚染された水などを摂取する機会は減りましたが、60代以降の方は感染している割合が高く、両親からの感染などもあるため若い方でも感染している可能性があると言われています。ある研究では、胃がん患者の9割がピロリ菌に感染していたという報告もあります。これは、ピロリ菌に感染している人が必ず胃がんになるということではなく、ピロリ菌に感染していない人が胃がんになる確率は限りなく低いということを示しています。

2) 塩分の多い食事

塩分が多い食事を摂取すると、胃の粘膜を保護している粘液がはがれ、胃の粘膜を傷つけ慢性的な炎症を引き起こすと考えられています。この慢性的な炎症によって、ピロリ菌が生着しやすくなりさらに炎症を広げていきます。実際に、塩分の摂取量が多い人の方が胃がんになる確率が高いという報告もなされています。

3) 多量の飲酒

飲酒は胃がんだけではなく、さまざまな種類のがんの原因になると言われています。アルコールそのものに発がん性がある他、アルコールが代謝されてつくられるアセトアルデヒドにも発がん性があります。特にアルコールを代謝する酵素の働きが弱い人が多量に飲酒すると胃がんになりやすいと言われています。

4) 喫煙

喫煙は胃がんだけではなく、さまざまな種類のがんの原因になります。肺がんなどに比べると、喫煙が原因となる確率は低いですが、喫煙をすることによって胃の粘膜が萎縮し慢性萎縮性胃炎を起こすと言われています。この慢性萎縮性胃炎が進行することによって胃がんになってしまう可能性があります。

胃がんの治療法

胃がんの治療法

胃がんの治療法は、胃がんの病期によって異なります。胃がんが一番表面の粘膜層でとどまっている場合には、内視鏡治療といって胃を切除せずにがんをとる治療をうけることができます。粘膜よりも深く広がっている場合には、胃を切除する手術と場合によっては抗がん剤を使用した化学治療を併用します。胃がんが漿膜の外側まで進行し他の臓器やリンパ節に転移している場合には、手術はできず抗がん剤治療や放射線治療などを行います。

胃がんは、とにかく早期発見をすればするほど、体に大きな負担が少ない治療を行うことができ、生活の質を落とすことなく生きていくことができます。しかし、胃がんは進行するまで症状がないことが多く、気付いた時には他の臓器にまで転移していたということが少なくありません。そのような状態にならないためにも定期的な健康診断と予防が重要になります。

胃がんの予防法

胃がんの予防法

1) ピロリ菌の除菌

胃がんの予防法として重要であるのは、ピロリ菌の除菌と言われています。ピロリ菌に感染していない人のほとんどは胃がんにかかることがないと言われているため、胃の中のピロリ菌を除菌することが大切です。

ピロリ菌に感染しているかの検査の方法には、内視鏡を使う検査と使わない検査があります。内視鏡を使わない検査では、吐いた息や血液、便などを用いて検査をするため、それほど体に負担がかかりません。しかし、もしピロリ菌が陽性であった場合、ピロリ菌による胃潰瘍がなければ除菌治療が保険適応とならないので、保険適応させようと思うと最終的には内視鏡を使った検査が必要です。

ピロリ菌の除菌は、2種類の抗生物質を1週間飲むことで行われます。この治療により9割の方が除菌することができると言われています。それでも除菌できない場合には、抗生物質を変更して再度除菌治療を行います。

ピロリ菌の除菌に成功しても、ピロリ菌が生育していたことによって粘膜が傷つけられていたということには変わりがありません。そのため、除菌に成功したからといって胃がんに必ずかからなくなるということではないので、ピロリ菌を除菌した後も定期的に胃カメラで検査をすることが必要となります。

2) 胃に優しい食事を心がける

胃の粘膜が刺激によって傷つけられて炎症を起こすと、粘膜の細胞ががん化しやすいと言われています。そのため、胃がんを予防するためには、胃に優しい食事をすることが大切です。

胃に優しい食事をするためには、3食規則正しい時間に摂取するようにしましょう。食事と食事の間隔が狭すぎたり、食べてすぐに寝てしまうと胃に負担がかかってしまいます。特に夜遅くに食事を摂取するのは胃によくないとされているので、寝る3時間前には食事を終わらせるようにしましょう。

胃に負担がかかる食材としては、油やお肉、辛すぎるものなどの刺激物、甘い食べ物、熱すぎる飲み物や食べ物が挙げられます。他にもアルコールは発がん性物質を発生させる上に、血管を拡張させるため炎症を広げてしまうことがあるので、大量に摂取するのは控えるようにしましょう。

胃に優しい食べ物としては、野菜や果物、ヨーグルト、梅干しなどのアルカリ性の食品などが挙げられます。野菜や果物は不足すると胃がんの原因となると言われているため、積極的に摂取するようにしましょう。梅干しなどのアルカリ性の食品は、胃に負担がかかり胃酸が大量に分泌されている状態のときに、胃の中の酸性度をやわらげる働きがあるとされています。

3) 生活習慣を見直す

胃がんを予防するためには、さまざまな生活習慣を見直すことも大切です。例えば睡眠時間をしっかりと確保することは、体だけでなく胃腸などの消化管も休めるために必要です。他にも適度な運動をすることで、消化活動を活発化させ、胃の負担を軽くすることができます。

また、喫煙習慣がある方は少しでも本数を減らしていくことをおすすめします。タバコは肺がんを代表としたさまざまながんのリスクとなったり、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気の原因の一つと言われています。たばこを吸う人は吸わない人に比べて約1.5倍がんになる確率が高くなるとされています。どうしても自分で禁煙をすることが難しい場合には、禁煙外来などの専門家に相談するのがよいでしょう。

他にも適正体重を維持することも大切であると言われています。適正体重とは、肥満度の指標とされているBMIで測定されますが、このBMIが痩せすぎ太りすぎであるという結果になるとがんによる死亡率が高くなると言われています。

4) 減塩する

塩分の摂取量が多いと胃がんのリスクが高いことが報告されています。

日本人の食事摂取基準(厚生労働省制定)では、食塩摂取量の成人の目標量を1日男性7.5g未満、女性6.5g未満に設定されています。平成29年度の調査では、日本人の1日の塩分摂取量の平均が9.9gとされているためまだまだ過剰に摂取している状態といえます。
塩分を抑えるために工夫できることは以下の6つです。

(1) 減塩の調味料を使用する

最近では、醤油や味噌など日本人の食事に欠かすことができない調味料に対して、塩分がカットされた商品が市場に多く出回っています。これらの調味料は、味の満足感を得られやすい上に塩分をカットできるので、塩分の過剰摂取が気になる方にはおすすめです。

(2) 新鮮な食材を使用する

旬の食材や新鮮な食材は、食材そのものの味が濃く、味付けを薄くしても食事の満足度が高くなります。また、出汁をしっかりとることで、塩分が少なくても十分においしくご飯を食べることができるのでおすすめです。

(3) 加工食品は控えめにする

ウインナーやハム、ちくわやかまぼこなどの肉や魚の加工食品は、塩分が非常に多く含まれています。これらの加工食品はなるべく控えるようにしましょう。また、漬物や干物などにも塩分が多く含まれているため、塩分が気になる方はできるかぎり食べないようにしたり、食べるときに醤油を足すことなどはしないようにしましょう。

(4) 外食は控える

外食は、元来味付けが濃い目であることが多く、塩分がどの程度含まれているのかが分かりにくく塩分を摂取しすぎてしまいます。外食をする際には、なるべく減塩メニューを選ぶか定食などのバランスのよいメニューを選ぶようにしましょう。

(5) 汁物を飲み干さない

うどんやラーメンなどの汁には多くの塩分が含まれています。麺類だけではなく、おみそ汁やスープなども汁をすべて飲み干すとそれだけで塩分の過剰摂取となってしまうので、できるだけ具材だけを食べて汁物を残すようにしましょう。

特にカップ麺などの汁ものは非常に多くの塩分を含んでいるので、食べる回数を減らしたりスープを残すなどの工夫が必要になります。

(6) 薬味や香辛料を上手に使う

食事の際に、薬味や香辛料などを使用することで、減塩しても味にメリハリをつけることができ食事の満足度があがります。レモン汁やオリーブオイルなど香りをつけることでも風味に変化が出ますので、食事の際には工夫をしてみるとよいでしょう。

まとめ

まとめ

胃がんとは、胃の粘膜の細胞が傷つき炎症がおこり、細胞ががん化することでおこります。特に男性がかかりやすく、死亡者数も3番目に多いがんと言われています。胃がんの原因はピロリ菌の感染や塩分の多い食事とされています。ピロリ菌は抗生剤の内服で除菌をすることができますが、塩分の多い食事は、日々のことですので過剰摂取に注意をすることが大切です。

胃がんは、初期では自覚症状がないことが多く、症状が出てから検査をしたときには手遅れであることも少なくありません。そのため、原因を知ってしっかりと予防することが大切です。ピロリ菌の除菌は病院を受診する必要がありますが、食事の改善は日常生活の中で行えます。しかし、塩分を控えた食事や、野菜や果物をしっかりと摂取することは、毎日継続するのは難しいという方も多いと思います。

まごころ弁当では、塩分量を計算し、栄養バランスがしっかりととれた食事を毎日日替わりで召し上がっていただくことができます。日本人の多くが塩分過多であると言われているため、塩分摂取量が気になる方や胃がんの予防に興味がある方はぜひ1度宅配サービスのまごころ弁当をお試しください。

この記事の作成者:T.O(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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