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床ずれの予防と改善方法

床ずれの予防と改善方法

近年、医療の発展と共に平均寿命が延びて、日本は超高齢社会となり、今後もますます高齢化は加速していくことが予想されています。しかし、平均寿命に対して健康寿命は10年前後短いとされています。これは、高齢者の多くには何らかの介護が必要な状況があるということを示しています。そして、介護の問題の中でも本人の苦痛も伴うものが床ずれです。今回は、床ずれの原因や予防法、改善方法などについて詳しく説明していきます。

1. 床ずれとは

床ずれとは

床ずれとは、医療用語では褥瘡(じょくそう)と言います。寝たきりなどによって、長時間同じ場所が体重などで圧迫されることによって、その部位の血流が悪くなり組織が死んでしまいます。そして、皮膚の一部が赤くなったりただれたりする状態のことを床ずれと言います。
健康な人は、睡眠中などに身体の一部分に圧力がかかり続けると、血流の不足を感じ取り本人が自覚しなくても、知らないうちに寝返りを打って、圧力がかかり続けることを避けています。しかし、寝たきりの状態の人は、自分で寝返りをうつことができずに、身体の同じ場所に体重がかかり続けるため、特に骨が出っ張っているところに床ずれができやすくなります。また、加齢に伴って皮膚が薄くなっていたり弱くなっていることや、食事摂取が十分にできず栄養状態が悪いこと、おむつなどをしていて体が湿りやすい環境にあること、糖尿病や抗がん剤などの治療によって感染症にかかりやすい状態にあることなどが床ずれができてしまう要因の1つです。

2. 床ずれのできやすい場所

床ずれのできやすい場所

床ずれは、筋肉や脂肪の少ない、出っ張った骨がある場所や関節にできやすいと言われています。1番起きやすい場所とされているのは、腰骨のあたりにある仙骨という出っ張った骨があるところです。その次にできやすいのは、かかと部分です。それ以外にも肩甲骨や肘、大転子や腸骨などのお尻周り、後頭部や耳周りにもできやすいと言われています。
床ずれができやすい場所は、よくとっている体勢やその人の骨の出っ張り方によっても異なってきます。その人にとって、どこができやすい部位なのかを見極めてケアをすることが重要です。

3. 床ずれの症状

床ずれは、NPUAPというアメリカの褥瘡委員会が作成している褥瘡分類では、皮膚障害の深度や重症度によって6つのステージに分類されています。

DT1疑い 圧力やせん断応力(体の内側にずれがおこる力)によって、生じる皮下軟部組織の損傷が原因で、限局的に紫色や栗色の皮膚変色が起こっている状態
ステージⅠ:消退しない発赤 骨の突出部位に限局して、消えない発赤がある状態。皮膚の損傷はなく、変色、熱感、むくみ、硬結(皮膚が硬くなること)、疼痛などの症状がある状態。
ステージⅡ:部分欠損または水疱 スラフ(水分を含んだ柔らかい黄色の細胞が死んでしまった組織)は伴わない、赤色の浅い潰瘍ができた状態。

水疱として出現することもある。

ステージⅢ:皮下組織までの損傷(脂肪層の露出) 皮下組織まで欠損している状態で、皮下組織の下の皮下脂肪は確認することはできるが、骨や腱、筋肉までは露出していない状態。スラフが存在していることもある。
ポケット(皮膚が欠損しているところよりさらに広い範囲に広がる傷の空間)や瘻孔(傷から他の組織へと穴がつながっている状態)が存在することもある
ステージⅣ:皮下組織を超える損傷 骨や腱、筋肉の露出を伴う全層組織の欠損がある状態。黄色または黒色の壊死(細胞が死んでしまっている状態)が傷の底に存在していることがある。ポケットや瘻孔を伴うことが多い。
判定不能:不可さ判定が不能な状態 傷の底が、スラフまたは、エスカー(黄褐色、茶色、黒色の乾燥した壊死組織)でおおわれている全層組織欠損の状態。

このステージで示されるように、褥瘡は初期の段階では、肌に赤味があるだけのものが、徐々に進行していくと内出血や水疱になっていき、さらに進行すると、びらんになったり皮膚が壊死したりしていきます。そして、皮膚組織だけではなく、その下の脂肪組織や筋肉組織にまで傷が広がっていきます。このような状態になると、そこから感染症を合併することも多くなり、ひどい場合には生命の危機的状況になったりします。

4. 床ずれの原因とその予防

床ずれの原因とその予防

1) 皮膚への持続的な圧迫

寝たきりなどによって長時間同じ体勢を保ってしまうこと、補助具などによって圧迫されること、寝具などの重みや長時間にわたる寝衣による締め付けなどが原因で床ずれは起こります。
そのため、床ずれを予防するためには、定期的に身体の向きを変える必要があります。自分で変えられる人は、もちろん自分で身体の向きを変えればよいのですが、高齢になってくると動くのが億劫になってしまったり、長時間同じ体勢でいることに気付かない人もいます。そのため、介護をする人は定期的な声掛けも必要です。また、寝返りをうつということは、全身の筋肉を使いますので、ほとんど寝たきり状態の人でもベッド柵をつかんで少しでも力を入れてもらって寝返りを打つなど、寝返りの際も工夫をするとよいでしょう。完全に寝たきりの人は、介助者が最低でも2時間に1回は身体の向きを変えてあげましょう。
床ずれができやすい場所は特に、圧迫される時間が少ないようにする必要があります。仙骨部やかかとにできやすいため、できれば天井を見た状態で寝る時間が少ないようにしましょう。
他にもクッションを使ったり、体圧が分散されやすいマットレスを使用するなど、床ずれの予防用具を積極的に使用するようにしましょう。

2) 皮膚の摩擦やずれ

床ずれは、ベッドや布団のシーツや寝衣のしわなどによっても起こります。身体の向きを変えるときに、しっかりと体重がかかる部分のシーツや寝衣のしわを伸ばしておきましょう。また、移動するときに摩擦がおきてしまったり、ベッドの上体を起こした状態で身体がずり下がることなどによって、皮膚に負担が大きくかかったりすることがあります。移動を介助するときには、スライドしやすくなるシートを使用するなどして、床ずれができやすい場所をあまりこすらないような工夫をしましょう。また、上体を起こすとき、座位が自力で保持できる人は、なるべく車椅子や椅子などへ移乗してもらうか、ベッドサイドにきちんと座ってもらうようにするとよいでしょう。座位の保持が難しくて、ベッド毎ギャッジアップして、座位にする場合には、腰の位置がずれないように身体の場所を工夫したり、ひざの下にクッションを挟むなどして、身体がずり落ちるのを防ぐようにしましょう。

3) 皮膚が湿った状態

おむつを着用している場合、排泄物をすぐに処理しないと、どうしても皮膚が湿った状態が続いてしまいます。健康な人でも皮膚が湿った状態が続くと、皮膚がふやけてしまい、そこに軽くでも摩擦が起きると皮が傷ついたりします。そのため、おむつの中で排泄をしたときには素早く処理をするようにしましょう。
他にも、通気性の悪い肌着を着用していたり、寝たきりの状態でなかなかお風呂に入ることができずに清潔ではない状態が続いていることなども、皮膚にはあまりよい状態ではないと言えます。また、不潔な状態が続くと感染症にもかかりやすくなります。
毎日は難しくても、入浴や清拭など、身体を清潔に保つようにしておくことが大切です。

4) 栄養状態の悪化

床ずれの原因の大きな1つは、栄養状態が悪いことにあります。加齢に伴い、食欲が低下したり、ご飯を飲み込む力が弱くなってなかなか食事を食べることができなくなったり、むし歯や歯周病などによって歯がなくなり噛む力が弱くなってしまったりするなど、さまざまな原因で栄養不足となってしまいます。栄養が不足すると、皮膚へ届く栄養も不足する上に、少しの傷でも治りにくくなり重症化しやすくなります。
床ずれを予防するだけでなく、活気をもって生活したり、さまざまな感染症や病気から身体を守るためにも、栄養状態を良好にしておくことは大変重要です。バランスのよい食事を、本人の噛む力や飲み込む力に合わせた食事形態で食べることが大切です。特に重要であるのは良質のたんぱく質で、なるべくカロリーが高くて、ビタミンやミネラルが豊富に含まれている食事メニューを考えましょう。どうしても栄養状態の改善を図ることができない場合には、栄養補助食品を使用したりすることもおすすめです。
また、栄養状態を保つためには、口腔内を清潔に保つことも大切です。口腔内を清潔に保てていないと、歯を健康に保つことが難しくなり、自分でしっかりと食べ物を噛んで飲み込むことができなくなります。自分で噛んで飲み込むことができなくなった場合、手術をしておなかに直接胃管をつないで栄養剤を注入したり、鼻から胃へと管を通して栄養剤を注入したり、血管から高カロリーの点滴を入れたりすることもできます。しかし、自分の口で噛んで食べることに勝る栄養の摂取方法はありません。できれば、少しでも長く自分でご飯を食べられる期間が続くように、口腔内を清潔に保つことと、口腔内を刺激することは大切です。

5. 床ずれの治療

床ずれの治療

床ずれができてしまった場合、初期で発赤程度のときには、とにかく床ずれ部位に体重がかからないように身体の向きを調整します。しかし、1か所に床ずれができたということは、他の部位にも床ずれができやすい全身状態ということですから、他の部位にできないかも注意しなくてはなりません。
床ずれに傷ができて、血や浸出液などが出るような状態になったら、十分なお湯でしっかりと床ずれ部分を洗います。医師の指示がある場合には、塗り薬を塗布することもあります。壊死(細胞が死んでしまっている状態)組織がある場合には、医者にその部分を取り除いてもらう必要があります。そして、傷の深度に合わせたドレッシング剤(ばんそうこうのようなもの)を貼付します。
床ずれは、強い痛みを伴うことがあります。そのような時には、痛みをコントロールするような痛み止め薬を使用します。

しかし、実際には1度床ずれができてしまうとなかなか治りにくいのが現実です。それは、床ずれができる状況(寝たきり、栄養不足、摩擦、皮膚の湿潤など)が劇的に改善することが少ないからです。高齢者の方で、このような床ずれができやすい状況の人は、そこから急に元気になってたくさんご飯が食べられるようになるというようなことは少ないです。そのため、一度できるということは、他の場所にもできやすいということですし、栄養状態やその他の状態に変わりがないのに治すのも非常に難しいです。
ですので、床ずれはとにかく予防をすることが大切です。最低2時間に1度は必ず身体の向きを変えること、床ずれができやすい場所には特に体重がかからないように注意をすること、体圧が分散されやすい介護用具を使用することなど、できることを行っていきましょう。また、身体をよく観察して、早期に床ずれを発見することも大切です。皮膚に何も異常がないとしても骨が突出しているところはないかもチェックしておくとよいでしょう。

6. まとめ

まとめ

超高齢社会の現在、介護問題は私たちの生活に密接な問題です。その中でも、介護が必要な方にとって、生活の質にも大きく関係するのが床ずれです。床ずれは、身体の脂肪や筋肉が薄い場所に長時間体重などの圧力がかかりすぎることによってできてしまいます。
床ずれは1度できるとなかなか治すことが難しく、また痛みを伴うため本人も苦痛が大きいです。そのため、床ずれにならないように予防することが非常に重要です。床ずれの予防としては、頻繁に身体の向きを変えることや、体圧を分散させるような介護用具を使用すること、身体を清潔に保つことなどが挙げられます。そして、とても重要であるのが栄養状態を良好な状態で保つことです。栄養状態が悪いと、床ずれができやすく治りにくいだけでなく、感染症にもかかりやすくなります。
たんぱく質をしっかりと含んだ高カロリーの食事を摂取することが大切です。しかし、介護が必要な方は、自分の力でしっかりと噛んで飲み込むということが難しくなっている人も少なくありません。そのような方でも、安心して毎日栄養バランスのとれた食事を食べていただけるのがまごころ弁当です。まごころ弁当では、噛む力や飲み込む力に合わせた食事形態を選択することができ、日替わりで栄養たっぷりの献立のお弁当を食べることができます。介護食をつくる手間をはぶくことができ、毎日違ったメニューなので飽きることもありません。ぜひ、一度試してみてはいかがでしょうか。

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