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脳卒中の後遺症「痙縮」とは?

作成日:2021年8月18日

こんにちは!まごころ弁当のコラム担当です!
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脳卒中の後遺症「痙縮」とは?'

痙縮(けいしゅく)とは脳卒中の後遺症でみられる手足の筋肉の緊張です。思うように手足が動かせなくなったり、意思とは関係なく動いてしまうなどの症状があります。ここでは、痙縮の治療法やリハビリ、介護のポイントなどについて解説します。

痙縮とは?

痙縮(けいしゅく)とは、脳の血管に血の塊が詰まる脳梗塞や、脳の血管が破れることで起こる脳出血、クモ膜下出血の総称である脳卒中の後遺症としてみられる障害です。筋肉が緊張しすぎることで、思うように手足が動かしにくくなったり、勝手に動いてしまったりします。手を握ったまま開きにくくなる、肘が曲がってしまう、足先が内側へ丸くなるなどの症状があり、痛みを伴うことや、日常生活で困難をきたすことも多くあります。足先が内側へ丸まってしまうことで立った時や歩いた時のバランスが悪いため転びやすくなってしまうことも。

痙縮は脳卒中を発症した後に麻痺と一緒に症状がみられるようになります。自分の意思とは関係なく筋肉に力が入っている状態であるため、リハビリの妨げになるだけでなく、疲れやすくなります。
痙縮は脳の情報を脊髄へ伝え、筋肉の運動を支配する錐体路が障害を受けることで発症します。そのため、痙縮は脳卒中だけでなく頭部外傷や無酸素脳症、脊髄損傷、多発性硬化症、神経変性疾患なども原因となることがあります。

疾患や障害部位によって症状は様々で複雑になります。痙縮が進行すると、関節が硬くなって動かなくなる拘縮という状態となったり、骨が変形したりして治療が困難となります。

痙縮の症状とは?

痙縮の症状は人によって様々ですが、ここでは代表的な症状を紹介します。

・肩関節が内側に曲がる
目標物に向かって手を伸ばすことができなくなる、着替えや入浴などが制限される。

・肘が曲がる
人や物に肘をぶつけやすくなる、目標物に向かって手を伸ばすことができない、着替えが難しくなる。

・手首が曲がる
袖に手を通す時に邪魔になる、手根管症候群を発症する恐れがある。

・握りこぶし状変形
指の爪が手の平に食い込む、手の平や指の間の清潔を保つことが難しくなる。

・手の親指が内側に曲がる
つまむ動作が出来なくなる。

・手の平が下を向くように回転する
手の平の向きを制御することが困難となる。

・膝関節が内側に近づく
移動や清潔の保持が困難となる、排尿動作が困難となる。

・膝が曲がらない
歩行に支障をきたす。

・膝が曲がる
立てなくなる、車椅子への移乗動作が妨げられる、座った姿勢を保つことが困難となる。

・股関節が曲がる
座った姿勢を保つことが困難となる。

・足の親指が上に反る
靴を履くことができなくなる、歩行が不安定になる。

・つま先が反る、足の甲が伸びる
移動や車椅子への移乗が困難となる。

痙縮には、他動的に関節を動かし始めた時に抵抗感があるものの、ある角度から力が抜けたようにスムーズに動くという特徴があります。これを折りたたみナイフを開く時の抵抗感に例え「折りたたみナイフ現象」といいます。痙縮が強いと自分の力だけでなく人の力を借りても動かすことができない、という状態になることもあります。また、「クローヌス」といって筋肉を伸ばした反射で小刻みに筋肉が震えだす現象が起こることもあります。さらに、筋肉が緊張している状態であるため、痛みや食欲不振、不眠など様々な症状が随伴することもあります。

痙縮の治療方法は?

痙縮の治療法には飲み薬、注射、手術などがあります。飲み薬による治療は痙縮の初期に行われることが多く、神経や筋肉に作用して筋肉の緊張を和らげる作用があります。注射による治療は、ボツリヌストキシンという緊張している神経の働きを抑制する効果があります。ボツリヌス療法の効果が持続する期間は通常3~4か月です。注射を受けるのをやめてしまうと、痙縮は元の状態に戻ってしまいます。

また、体内植え込み型ポンプシステムという、薬液の入ったポンプをお腹に埋め込み、カテーテルを通じて脊髄周辺に直接薬を投与するITB療法というものもあります。ポンプとカテーテルを植え込むためには手術が必要となります。薬液は2、3か月分ポンプの中に入っていて、無くなるとお腹の上からポンプの注入行に細い針を刺して薬液を補充します。電池式であるため、消耗したら再度電池交換のための手術が必要となります。電池の持ちは植え込み後5~7年と言われています。ポンプの大きさは直径7cm、厚さ3cmで、重さは約200gです。

薬物治療の他には、筋肉を緊張させている神経を部分的に切断したり、神経の太さを縮小するなど、手術による治療が行われることもあります。

痙縮のリハビリ方法とは?

脳卒中は早期からのリハビリが大切です。脳卒中の発症から数週間の間は筋力を低下させないよう、理学療法士の指示に沿ってベッドの上で手足を動かしたり、身体を起こす時間を長くする、など無理のない範囲でのリハビリを行います。

脳卒中発症から1か月~6か月の間は回復期といいます。回復期では、手すりを使った歩行訓練や食事や着替えなどの日常生活動作ができるよう訓練していき、運動機能の回復を目指していきます。
退院した後も、今ある筋肉量を維持するためにリハビリが必要です。日常生活ではなるべく自分でできることは自分で行うようにすることで、日常生活そのものがリハビリとなります。介護保険のサービスには日常生活を援助する訪問介護や入浴介助のほかにも、介護施設に通所してリハビリをするデイケアや、自宅に理学療法士や作業療法などが訪問する訪問リハビリなどもあります。

また、経皮的電気刺激(TENS)といって痙縮がある部位に電極を貼りつけ、電気を流すことで神経や筋肉を活性化させる方法もあります。

痙縮がある場合の介護のポイントとは?

痙縮がある場合の介護は、痙縮の症状によって援助の方法を変える必要があります。また、痙縮は痛みを伴うこともあるため、痙縮している部位に触れる時は事前に声をかけるようにし、痛みを把握しながら援助を行っていきます。無理に動かそうとすると患者が不安を感じて、筋肉の緊張がより強くなることもあるため注意しましょう。

脳卒中の後遺症は、痙縮の他にも片麻痺や失語症、高次脳機能障害などがあり、脳の障害の程度によって複合的に後遺症がみられることがあります。介護は身体的にも精神的にも負担がかかるものです。介護負担を軽減するために、介護保険のサービスをうまく使っていきましょう。介護保険のサービスを利用するには時間がかかるため、入院中から手続きを始めておくことをおすすめします。

・着替えの方法
痙縮が強いと着替えが困難となることがあります。上肢に痙縮を生じている場合には、片麻痺がある場合の着替えと同様に、痙縮が強い方の腕から袖を通します。次いで襟首から頭を通し、痙縮が弱い方の腕を通します。脱ぐ時は、反対に痙縮が弱い方から脱がせます。なるべく被るタイプの衣服ではなく前開きタイプにした方が着る方も介助者にとっても負担が少なくなります。ズボンの着脱も同様に痙縮が弱い方から脱がせ、痙縮が強い方から履かせます。

・補助具を利用する
筋肉の緊張で足の着地が安定しない場合には足用の装具を使うことで歩きやすくなることがあります。また手の筋肉の緊張が強い場合にはスプーンなどの補助具を使うことで、自力で食事が摂れることもあります。痙縮の度合いにもよりますが、全ての行動をサポートしようとするのでなく、患者が一人でできることを増やせるように道具を使ったり、環境を整えたりしてあげることが重要です。

まとめ

痙縮の病態は未だに不明な点が多いと言われています。痙縮が起こると日常生活が困難になるだけでなく、見た目や運動機能の変化からストレスを感じることもあるため、発症後は日常生活の援助だけでなく心のケアも大切です。脳卒中は痙縮のほかにも様々な後遺症を残し、命が助かっても寝たきりとなり得る病気です。脳卒中は栄養が偏った食事や肥満など、生活習慣が原因で起こりやすくなります。健康で介護を必要としない生活を維持するためには、毎日の食事が大切です。

栄養バランスの良い食事を毎日作るのは大変、という方は配食サービスを利用してみてはいかがでしょうか。配食サービスを利用することで、人との接触を減らしながら手軽に栄養バランスの良い食事を食べることができます。

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