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フレイルとは?予防に宅配のお弁当を役立てる

フレイルとは?予防に宅配のお弁当を役立てる

フレイルは健康な状態と要介護の状態の中間の状態といわれます。要介護の状態になる要因のひとつには「低栄養」が大きくかかわっています。フレイル予防のために宅配のお弁当は役立つのでしょうか。

フレイルとは何か?

フレイルは2014年に日本老年医学会が提唱した概念です。英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源とされ、日本語では「虚弱」の意味です。健康と要介護状態の中間の状態で、身体機能や認知機能に低下がみられることを指しますが、早期に適切な治療や生活改善を行えば要介護状態に進行せず、健康な状態に戻ることも可能です。

フレイルになる原因

フレイルの原因は、多くの場合でひとつとは限りません。生活の全般から総合的にみて対応することが必要です。

フレイルの原因となる要素
・身体的要素

身体的要素には、食事量の減少による低栄養、口腔機能の低下、運動器の障害によるロコモティブシンドロームなどがあげられます。これらは密接に関係していて、持病の悪化が原因で食事量が減少してロコモティブシンドロームを招くこともありますし、義歯の不具合が長期化したために低栄養につながることもあります。

・精神的・心理的要素

軽度認知障害(MCI)・認知症、老人性うつなど、精神的・心理的な状態の変化や疾患が、食欲や活動意欲に影響を及ぼしていることがあります。

・社会的要素

高齢者だけの世帯や独居の場合、外出が困難になったり、社会とかかわる機会が少なくなる傾向があります。子どもや孫世代と同居している場合でも、生活パターンが異なることで食事の時間が別になり、食欲が低下していることに家族が気づきにくかったりすることがあります。

フレイルサイクル

身体的要素、精神的・心理的要素、社会的要素は密接に関連しています。またフレイルはサルコペニア(筋肉量の減少)とも深く関係しています。
加齢や病気が原因となって食事量が減少することで、慢性的な低栄養の状態を招きます。この状態が継続すると筋肉量が減り、サルコペニアが発症します。下肢筋力の低下によって歩くスピードが遅くなり身体機能が低下すると、活動量が減少してエネルギーの消費量も減少します。活動量が減ることでさらに食欲が減退し食事量の減少が継続すると、さらにサルコペニアが進行するという悪循環を招きます。この悪循環をフレイルサイクルと呼びます。

オーラルフレイル

日本歯科医師会によるオーラルフレイルの定義は次の通りです。
「老化に伴う様々な口腔の状態(歯数・口腔衛生・口腔機能など)の変化に、口腔健康への関心の低下や心身の予備能力低下も重なり、口腔の脆弱性が増加し、食べる機能障害へ陥り、さらにはフレイルに影響を与え、心身の機能低下にまでつながる一連の現象及び過程である。」
ちょっとした入れ歯の不具合が始まりで、食事が摂りにくくなることは珍しくありません。なんでもおいしく、しっかりと噛んで食べられることは、健康維持の基本です。

一般社団法人神奈川県歯科医師会のウェブサイトです。オーラルフレイルについて詳しく説明されていますので、ご参照ください。

https://www.dent-kng.or.jp/colum/information/606/

フレイルチェック

現在フレイルには統一された明確な基準はありませんが、日本で行われることが多いフレイルのチェックには次のようなものがあります。これらは厚生労働省を中心に適宜見直しや変更が行われています。また、地域によっても質問事項には多少の差異があることもありますが、大枠では同様の内容ですので、ぜひ自己チェックをしてみましょう。

身体的フレイルの評価基準
項目評価基準チェック
体重減少6か月で2~3㎏以上の体重減少があった
筋力低下(握力)男性 < 26㎏、 女性 < 18㎏ である
疲労感(ここ2週間)わけもなく疲れた感じがする、など
歩行速度通常歩行速度 < 1.0m/秒 である
身体活動①軽い運動や体操をしていますか?

②定期的に運動やスポーツをしていますか?

両方いいえの時

チェックされた項目が

0個:健常、1~2個:プレフレイル(フレイルの前段階)、3個以上:フレイル

フレイルの自己チェック
質問回答
バスや電車で1人で外出していますか0.はい1.いいえ
日用品の買い物をしていますか0.はい1.いいえ
3預貯金の出し入れをしていますか0.はい1.いいえ
友人の家を訪ねていますか0.はい1.いいえ
家族や友人の相談にのっていますか0.はい1.いいえ
階段を手すりや壁をつたわらずにのぼっていますか0.はい1.いいえ
いすに座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか0.はい1.いいえ
15分くらい続けて歩けますか0.はい1.いいえ
この1年間に転んだことがありますか1.はい0.いいえ
10転倒に対する不安は大きいですか1.はい0.いいえ
116か月で2㎏から3㎏以上の体重減少がありましたか1.はい0.いいえ
12身長(    m)、体重(     ㎏)

※BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)が18.5未満で「はい」にチェック

1.はい0.いいえ
13半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか1.はい0.いいえ
14お茶や汁物などでむせることがありますか1.はい0.いいえ
15口の渇きが気になりますか1.はい0.いいえ
16週に1回以上は外出していますか0.はい0.いいえ
17昨年と比べて外出の回数が減っていますか1.はい0.いいえ
18周りの人から「いつも同じことを聞く」などの物忘れがあるといわれますか1.はい0.いいえ
19自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか0.はい

 

1.いいえ
20今日が何月何日かわからないときがありますか1.はい0.いいえ
21(ここ2週間)毎日の生活に充実感がない1.はい0.いいえ
22(ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった1.はい0.いいえ
23(ここ2週間)以前は楽にできていたことが今はおっくうに感じられる1.はい0.いいえ
24(ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない1.はい0.いいえ
25(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする1.はい0.いいえ

回答欄のはい、いいえの前にある数字(0か1)を合計して、項目ごとの合計が以下に当てはまる場合にフレイルのリスクが高いと考えられます。

・項目6~10の合計:3点以上(運動器の機能の低下)
・項目11~12の合計が2点(栄養状態の低下)
・項目13~15の合計が2点以上(高機能の低下)
・項目1~20の合計が10点以上(全般的な生活機能の低下)

フレイルの予防・進行防止

フレイルの予防や進行防止のためには、普段から次のことを心がけましょう。

持病のコントロール

高血圧や糖尿病などの慢性疾患がある場合は、かかりつけの医師の指示に従い治療を継続しましょう。薬の飲み忘れや、重複して服用したりすることがないよう、薬の管理方法を工夫したり、家族や身近な人の援助が必要な場合もあります。

適度な運動

散歩など無理のない運動を習慣にしましょう。加えて筋肉量の減少を防ぐために、かかとの上げ下ろしや片足立ちなどの簡単なレジスタンストレーニング(筋肉に負荷を与える運動)を行いましょう。

栄養バランスの良い食事

筋肉量を維持・増強するためには運動とあわせて十分なたんぱく質の摂取が欠かせません。肉や魚、牛乳・乳製品、卵、大豆製品などを積極的に摂りましょう。また、ひとりで食べる食事は食品数が少なかったり、食品に偏りが生じやすいため、誰かと一緒に食事を摂る機会を積極的に作りましょう。

感染症予防

「風邪は万病のもと」といわれるように、ちょっとした風邪がきっかけとなって食事量が減少していくことがあります。手洗い・うがいを習慣化し、インフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種を受けるようにしましょう。

口腔ケア

なんでもおいしく食べるためには、歯や歯ぐき、義歯を良好な状態に保ち、噛む力や飲み込む力などを維持することがとても大切です。毎日の丁寧な口腔ケアに加えて、定期的に歯科検診を受けましょう。また食べるために必要な口唇周辺の筋肉や、顎・首などの筋肉をトレーニングするための嚥下体操も実践してみましょう。

社会活動への参加

外出の機会が減少すると、運動量の不足による筋力の低下だけではなく、人との交流が少なくなり、気分的にも落ち込むことがあります。積極的に外へ出て人と話す機会を持つことも大切です。

フレイル予防・改善のための食事とは

加齢とともに食の嗜好が変わったり、食事の量が減ってくるのは当たり前のことと思われがちですが、必ずしもそうではありません。食嗜好が変わったり、食事量が減少するのには、何らかの原因やきっかけがあるものです。その原因やきっかけに早期に気づき、適切な対処をすることで、フレイルの発生や進行を防ぐことができます。

毎日の様子観察

フレイルは、突然起きるものではありません。何らかのきっかけで食事量が減少し始めると、徐々に進行していきます。毎日の様子観察で、ちょっとした変化に気づくことがあるかもしれません。様子観察のポイントは次の通りです。

・体調の変化:発熱、下痢や便秘などの消化器症状、義歯の不具合や口内炎などの口腔内の症状など。
・服薬状況:定時薬が指示通りきちんと飲めているか、薬の変更がなかったか、など。
・精神的変化:心配事の有無や不眠、家族や身近な人との関係など。
・生活習慣の変化:生活環境の変化、生活リズムの変化など

1日3食きちんと食べる

食事を抜くと、1日に必要なエネルギーを十分に摂ることができなくなります。摂取エネルギーが不足すると、筋肉を分解してエネルギーとして使ってしまうため、筋肉量が減ってしまいます。1回の食事で十分な量がとれない場合は、食事の回数を増やしたり、間食を上手に取り入れましょう。

たんぱく質を積極的に摂る

たんぱく質は筋肉を作るために欠かせない栄養素です。肉、魚、卵、大豆製品など、主にメインのおかず(主菜)となるような食品には、良質のたんぱく質が豊富に含まれているので、毎食摂るようにしましょう。納豆や豆腐、卵、ヨーグルト、チーズ、ちくわやカニカマなど魚肉練り製品は、あまり手をかけなくても食べられる、たんぱく質を多く含む食品です。冷蔵庫にいつも常備しておき、間食としても取り入れましょう。

栄養補助食品

食欲が減退しているときには、食事を「見ただけお腹がいっぱい」と感じてしまうこともあります。そのような状態のときには、1回の食事量を食べきれる程度の量に減らし、不足分を栄養補助食品で補う方法も有効です。栄養補助食品は、目的によっていろいろな種類がありますが、フレイル予防には少量高カロリーでたんぱく質が多く含まれているものを用いるとよいでしょう。近年、栄養補助食品はとてもおいしくなりました。また、ドラッグストアやスーパーなどで手軽に購入することができるようになっています。味も形状もバリエーション豊富なので、好みのものをみつけてみましょう。

宅配のお弁当を利用する

フレイル予防に宅配のお弁当を利用するメリットはたくさんあります。

1.栄養バランスが整っている

最も大きなメリットは、栄養バランスの整ったお弁当が届くことといえるでしょう。宅配のお弁当の多くは、栄養士や管理栄養士が献立作成や調理にかかわっているので、食事の内容に頭を悩ませることなく、安心して食べることができます。

2.食事療法や摂食嚥下機能に対応したお弁当がある

持病の食事療法として食事の内容に制限があることがありますが、宅配のお弁当には、エネルギー量、塩分量、たんぱく質量などを調整したお弁当もあります。また噛む機能や飲み込む機能に低下が感じられるような場合にも、食べやすい食事形態のお弁当が用意されていることがあります。

3.生活環境に応じて選ぶことができる

宅配のお弁当には、常温のお弁当が食事ごとに配達されるものと、冷凍のお弁当が届くものがあります。常温のお弁当は食事時に届き、そのまますぐに食べることができます。定期的に利用することで、生活のリズムを整えることにも役立ちます。ただしお弁当が届く時間帯には在宅している必要があるため、外出する機会が多い場合には調整が必要です。冷凍のお弁当は、電子レンジで温めていつでも食べることができます。冷凍庫にストックしておけば、自分の生活ペースに合わせて、朝食・昼食・夕食のいつでも食べることができます。

4.社会とのかかわりができる

お弁当の配達時には、とても短時間ではありますが、配達員との短い会話が発生します。たとえあいさつ程度のやり取りでも、人の顔を見て会話をすることはフレイル予防にはとても大切です。また宅配のお弁当会社の中には、配達を兼ねた見守りサービスを実施しているケースもあります。変わった様子があったときには、家族に連絡してもらうことが可能な場合もあるので、安否確認としても有効です。

5.栄養士・管理栄養士に相談できる。

宅配のお弁当の多くでは、電話やメールでの相談窓口を設けています。中には、栄養士や管理栄養士に直接食事についての相談ができることがありますので、活用しましょう。

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フレイルに関するまとめ

様子の変化に早期に気が付き適切な対処をすることで、フレイルを予防して健康な状態を維持することができます。バランスの良い食事と適度な運動をセットで実践することで、筋肉量の減少を予防しましょう。

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