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花粉症とその対策 高齢者にも増えている!?

作成日:2022年12月10日

花粉症とその対策 高齢者にも増えている!?

数年前は「高齢者は花粉症にならない」といわれていたこともありましたが、現在は高齢者でも花粉症を発症する人が増加傾向のようです。

花粉症の症状を軽減するための、対策と注意点について紹介します。

花粉症とはどんな病気?

スギやヒノキ、ブタクサなどの花粉が、鼻の粘膜や眼の結膜を刺激することでおこるアレルギー反応が花粉症です。

原因となる花粉の飛ぶ季節だけに症状があるため、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。

MSD製薬の花粉症・アレルギー性鼻炎情報サイト「花粉なう」というWebサイトでは、簡単に花粉症のチェックができます。

花粉症が気になる人は一度チェックしてみるとよいでしょう。
http://www.kafun-now.com/check/

高齢者のアレルギー疾患

高齢者では、加齢にともなって免疫力が低下していることがあるため、花粉症を含めたアレルギー疾患を発症するリスクが高まっている場合があります。

そのため花粉症の他にも、食物アレルギーや、おむつの使用などによる接触性のアレルギーなども増加しているといわれます。

アレルギーは重症化すると命にかかわる重大な症状を引き起こすこともあり注意が必要です。

以前は、高齢になるとアレルギーによる症状は緩和していくと考えられていましたが、現在は必ずしもそうではないことがわかっています。

高齢者が発症するアレルギー疾患は、原因が特定できないことも多く、治療の対策が難しいといわれます。

アレルギー疾患の中でも花粉症は血液検査によって原因の特定は比較的容易といえますが、花粉自体が目に見えず、花粉症でない人にはそのつらさが理解されにくいこともあり、予防や治療が難しいこともあります。

花粉症の原因と症状

花粉症の症状を引き起こす植物は、現在日本では約60種類あるといわれています。

アレルゲンとなる主な植物はスギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバなどが一般的にもよく知られています。

花粉症の主な症状は、鼻の三大症状といわれるくしゃみ・鼻水・鼻づまりの他に、目のかゆみや充血、のどのかゆみや不快感、皮膚のかゆみなど、さまざまな症状があります。

どのような症状が出るかは個人差が大きく、花粉の種類によって症状が異なる場合もあります。

また花粉症の人がある種の野菜や果物を食べたときに、口腔内がかゆくなったり腫れたりすることがあります。

このような症状が出ることを口腔アレルギー症候群と呼び、花粉だけではなく、食べ物にも注意が必要な場合もあります。

花粉症のメカニズム

花粉が口や鼻、目などから入ってきたときに体がこれを異物と認識すると、リンパ球が「IgE抗体」を作ります。

この抗体ができたあとに再び花粉が体内に入ると、粘膜にある脂肪細胞の表面にある抗体と結合し、花粉を体外に排出するためにヒスタミンなどの化学物質が分泌されます。

その結果、花粉を体外から出すための防御反応として、くしゃみや鼻水、涙などの症状があらわれるのです。

モーニングアタック

朝、目が覚めてすぐに、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状が強くあらわれることを「モーニングアタック」といいます。

これは、日中室内に舞っている花粉が、夜、人が眠っている間に床に落ち、朝になって人が活動を始めると、床に落ちていた花粉が舞い始めることが原因とされています。

特に布団を敷いて寝ている場合は顔が床に近いため、眠っている間にも床に落ちた花粉を吸いこんでいる可能性もあります。

さらに起床時は副交感神経と交感神経が切り替わるときでもあり、一時的に自律神経のバランスが乱れることがあります。

そのため起床時にアレルギー反応が起こりやすくなると考えられています。

花粉症の治療薬について

花粉症の治療薬にはいろいろな種類があります。

高齢者では慢性疾患の治療のために、薬を処方されているケースも多いので、花粉症の薬についてもかかりつけの医師に相談してみましょう。

花粉症治療薬の剤型

花粉症の薬には、その効き方や剤形、使い方にもいろいろな種類があります。効率よく症状を緩和するために、医師に相談して自分に合った薬を処方してもらいましょう。

・経口薬(飲み薬)

錠剤やカプセル、口腔内崩壊錠(OD錠)や粉剤など、いろいろな形状の薬があります。高齢者では摂食嚥下機能の低下により、薬が飲み込みにくいことがあります。

口腔内崩壊錠は口の中で少量のだ液や水で溶け始めるので、高齢者にも比較的飲みやすい薬といわれますが、口腔内が乾燥している場合には、口腔内の粘膜に密着してしまうこともあります。

医師に相談し、薬を服用する人の摂食嚥下機能に合った形状のお薬を処方してもらいましょう。

・点眼薬(目薬)

目のかゆみや充血などの症状に対して、点眼薬が処方されることがあります。目に直接作用して効果がわかりやすく、全身への副作用も少ないといわれます。

ただし効果的に使用するには、使用量や使用頻度などを守る必要があるため、本人が適切に使用できない場合には、家族など身近な人の介助が必要なことがあります。

・点鼻薬

鼻の中にノズルを入れ、薬液を噴霧するタイプの薬です。鼻に直接作用して鼻づまりや鼻の炎症を抑え、全身への副作用が少ないといわれます。

使用前に鼻をかみ、鼻の中にスプレーしますが、噴霧回数や噴霧後の注意点などがあることがあります。

目薬と同様に、本人が適切に使用できない場合には、家族など身近な人の介助が必要なことがあります。

花粉症治療薬の種類

・抗ヒスタミン薬

花粉症の治療薬として一般的な薬で、経口薬、点鼻薬、点眼薬があります。くしゃみや鼻水、目のかゆみなどを引きおこすヒスタミンの作用を抑えます。

経口薬では、眠気や口渇感などの副作用が出ることがありますが、最近では副作用が軽減された抗ヒスタミン薬が使用されるようになっています。

・メディエーター遊離抑制薬

体内に花粉が入った時に、メディエーターという名称のアレルギー症状をおこす物質が出ないように抑制します。経口薬、点鼻薬、点眼薬があります。

薬の使用開始から効果が出るまでに数週間かかることがあるため、症状が出る前から早めに飲み始める必要があります。

・抗ロイコトリエン薬

こちらは鼻づまりに効果のある経口薬です。鼻づまりは鼻の粘膜が腫れることでおこる症状ですが、鼻粘膜の腫れを引きおこすロイコトリエンという物質が放出されるのを抑制します。

抗ロイコトリエン薬は鼻づまりの改善効果が高いため、他の薬と組み合わせて使用されることが多い薬です。

・血管収縮薬

こちらも鼻づまりに効果のある点鼻薬です。鼻の粘膜の血管が収縮することでおこる鼻づまりを改善します。

使いすぎると症状が悪化することがあるので、使用方法と使用回数を守ることが必要です。

・ステロイド薬

ステロイド薬は症状が強いときに使用される薬で、経口薬、点鼻薬、点眼薬の3種類があります。免疫反応を抑え、さまざまな症状に効果的です。

経口薬は副作用を考慮して、短期間の使用に限定することがあります。

また点鼻薬や点眼薬にも、定期的な検査や使用方法に注意が必要な場合もあるため、使用にあたっては医師の指示に従いましょう。

花粉症の予防と対策

日常生活の配慮で、花粉症の症状を軽減することができます。

自分が花粉症の場合はもちろん、家族が花粉症の場合もみんなで気をつけることで、症状の悪化を防ぐことができます。

花粉を浴びない・持ち込まない

・花粉情報をチェックする

現在はテレビの天気予防やインターネットでも花粉の飛散情報を知ることができます。一般的に花粉の飛散量が増えるのは、天気が良くて気温が高い日といわれます。

他にも湿度が低い日や、風の強い日も注意が必要です。

また花粉は、水分に触れると崩壊する性質があるので、雨のあとに天気が良くなると、雨と一緒に地面に落ちた花粉が崩壊して舞い上がることで、症状が強く出ることもあります。

地域によっても飛散状況は変わりますし、症状の強弱には個人差もあります。

どのような気象状況のときに症状が強く出るかを把握しておくことで、対策がとりやすくなります。

・外出は控える

花粉の飛散が多い日は、できるだけ外出は控えるのが理想的です。また1日のうちでも午後1時から3時頃が花粉の飛散量が多いといわれます。

・外出時の服装に気を付ける

帽子・メガネ・マスクをつけましょう。特に髪の毛には多量の花粉がつき落ちにくいため、髪の長い人はまとめて、帽子の中にしまい込むようにしましょう。

服はできるだけ装飾が少なく単純なデザインで、ツルツルとした素材を選ぶと花粉が落ちやすいです。

・花粉を家に持ち込まない

外出から戻ったら、家に入る前に体についた花粉を払いましょう。玄関先に洋服ブラシをおいておくと便利です。

頭や肩には花粉が積もりやすく、ズボンの裾にも地面に落ちた花粉が多く付着するといわれます。持っていたバックやカバンなども、忘れずに花粉を払いましょう。

・帰宅後はすぐに手洗い・うがい

帰宅したらすぐに入浴し、全身の花粉を洗い流せれば安心です。入浴がすぐにできなくても、手洗いとうがい、洗顔を習慣にすると有効です。

バランスの良い食事と乳酸菌

花粉症は免疫機能の異常によって発症します。

免疫機能にかかわる免疫細胞の60%以上が腸に集中しているといわれるため、腸内環境を良好に保つことで花粉症の症状を和らげる効果が期待できます。

近年の研究により、腸内環境を整え、花粉症などのアレルギー症状を緩和する効果が期待できる乳酸菌が多く発見され、ヨーグルトなどの食品や栄養補助食品として多数発売されています。

これらはあくまでも食品であるため、薬のように症状を抑えることは困難ですが、長期間継続して摂取しても副作用などの心配が少なく、花粉症以外の健康効果も期待できます。

花粉症の症状を緩和する効果には個人差がありますが、試してみるのもよいかもしれません。

<花粉症の改善に役立つといわれている乳酸菌>

乳酸菌乳酸菌の特徴効果
BB536製品中の生菌数が高く、生きたまま大腸に到達します。実験の結果、ビフィズス菌BB536粉末を13週間摂取したところ、症状が緩和し、関連する血中マーカーにも改善がみられました。
シロタ株生きたまま腸内に到達し、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らします。実験の結果、乳酸菌シロタ株の飲用によって症状の悪化を遅らせる傾向が認められました。
L-92L-92乳酸菌はTh1細胞を活性化することで、Th1/Th2のバランスを正常化して、アレルギー症状を緩和していると考えられています。実験の結果、L-92乳酸菌を含む飲料を1日2本(100ml/本)ずつ6週間飲んだところ、眼と鼻の症状に改善がみられました。
B240粘膜の免疫力とバリア力を上げる効果を持った、植物由来の乳酸菌です。実験の結果、1日20億個以上の乳酸菌B240を、花粉症シーズンの8週間前から毎日摂り続けることで、症状が有意に軽減されました。

腸内環境を整えるには乳酸菌だけではなく、腸内細菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖などを一緒に摂ることが効果的です。

また免疫機能を整えるには、規則的な生活や質の良い睡眠、バランスの良い食事、ストレスの解消など、生活全般について見直すことも大切です。

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家の中での対策

家の中でも花粉症対策のためにできることはあります。

次から具体的な花粉症対策の行動を紹介します。

・こまめに掃除する

日中、空気中に舞い上がっている花粉は、夜の間に床に落ちていきます。

フローリングの床などは、起床して家の中をあまり動き回る前にお掃除シートなどを使って拭きとると効果的です。

・洗濯物は部屋干しに

特にタオル類や寝具類のカバーなど、顔に直接触れるものは外に干さないようにしましょう。

どうしても外に干さないといけないものはできるだけ午前中の早い時間に干し、よく花粉を払ってから室内に入れましょう。

同様に布団も外には干さないようにしましょう。布団に花粉がついていると、症状が強く出て眠れなくなることもあります。

花粉の飛散時期には布団乾燥機などを使用するのが賢明といえます。さらに布団に掃除機をかけることも効果的です。

・入浴は毎日

毎日入浴し、体についた花粉を洗い流しましょう。入浴してから布団に入ることで、布団に花粉がつくことを阻止できます。

・空気清浄機

空気清浄機の効果については賛否両論があります。機種による効果の差異や、空気清浄機を置く場所などの使い方によっても効果が異なることがあります。

花粉症対策以外にも効果が期待できる場合もありますので、興味がある場合は使用してみるのもよいかもしれません。

高齢者と花粉症について

高齢者が花粉症を発症した場合、症状を軽減するためには、その対策に何らかの援助が必要な場合が多くあります。

認知症による予防の難しさ

花粉症の一番の予防法は「花粉を浴びない」ことですが、認知症がある場合、見えない花粉を避けることが非常に困難なことがあります。

特に日常生活における注意事項や外出時の服装やマスクの着用、帰宅時の注意、服薬など、ご家族など身近な人の協力が必要です。

花粉症治療薬の影響

花粉症の治療に使用される薬の中には、眠気が出るものや、食事との関係に配慮が必要なもの、腎機能に影響を及ぼす可能性があるものなどがあります。

高齢者では他疾患の治療のために常用している薬があることも多いので、花粉症についてもかかりつけの医師に相談するようにしましょう。

薬の副作用による眠気は、日常の生活や身体機能、認知機能にも影響を及ぼすことがあります。

車の運転などに注意が必要となるだけではなく、日中に眠くなってしまうことで夜眠れなくなることや、眠気によって動作が緩慢となり転倒などのケガにつながるリスクも予想されます。

花粉症の薬を服用し始めたら体調観察をして、気になることは医師に相談しましょう。

花粉症についてのまとめ

花粉症の症状を軽減するためには、生活習慣や服薬管理などにおいて、いろいろな注意や配慮が必要です。

高齢者の場合は特に、これまでの生活習慣を変えることは難しく、薬の使い方などにも注意が必要なことがあり、家族や身近な人の援助や協力が大切です。

今回の記事を参考に、ぜひご家族の花粉症対策をサポートしてあげてください。

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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