ファスティングの方法と効果　胆汁が排出されて健康的に！

作成日：2023年9月11日

一定期間食べ物を絶つファスティングは、ダイエットしたい人や体調を整えたい人など、健康を意識する人たちに注目されている手法です。

すでに健康法の一つとして浸透しつつありますが、「ファスティングにはどのような効果があるのか」「どのように始めたらよいのか」といった方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ファスティングの概要をはじめ、効果や方法について解説します。

また、以前はファスティングによって宿便が排出されるとされていましたが、実は胆汁が排出されていると言われるようになっています。その効果についても紹介します。

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ファスティングとは

ファスティングとは、一定期間食べ物を食べないことです。ファスティングの方法はさまざまですが、固形物を半日〜数日間絶つ方法が一般的です。

ただし方法によっては、摂取可能な食べ物あるいは栄養素が決まっていることもあります。

また、ファスティングの実施期間についても、半日から2週間程度までとさまざまです。

ファスティングの目的

ファスティング（＝fasting）とは、英語の”fast”（断食する、絶食をする）の名詞形で、「断食」「絶食」を意味する言葉です。

ファスティングは、古くから宗教的な行為として行われてきました。近年では、ダイエット方法の一つとして注目されています。

しかし、ただ体重を落として痩せるのではなく、老廃物や毒素を排出することで”腸活”やデトックス効果があるということでよいとされています。

ダイエットだけでなく、健康を気にしている方も取り入れている方法です。なかには、”妊活”の一環として取り組んでいる方もいます。

老廃物や毒素を排出するとされていますが、そこには胆汁が含まれるということです。胆汁が排出されることによる効果については後述します。

ファスティングの基本的な方法

ファスティングの期間や、期間中に口にする物については、やり方によってさまざまです。

初めての方は、半日から始めてみるのがおすすめです。半日でも食べ物を絶つことで、身体がスッキリすると感じる方もいるほどです。

ファスティングの期間は？

期間については、半日〜数日間、あるいは2週間ほど継続する方法もあります。

また最近では「16時間ファスティング」が注目されています。「16時間」には睡眠時間も含まれるため、比較的無理なく挑戦できる方法です。

そのほか、朝食を断つ「朝食ファスティング」や、週末だけ食べ物を断つ「週末ファスティング」などもあります。

ライフスタイルに合わせて取り入れてもよいでしょう。

ファスティングのポイント

半日や1日程度のファスティングであれば、固形物を口にしないようにしたり、一食だけ固形物を抜いたりします。

ただし、一定期間以上のファスティングを行うときは、準備期間・断食期間・回復期間に分けます。

食べ物を長時間断つための準備をしたうえで、ファスティングを実施し、終えた後は徐々に固形物を口にしていきます。

準備期間や回復期間では、おかゆなど胃腸への負担が少ない物を食べるのが一般的です。

ファスティングをしてはダメな人

健康によいと考えられているファスティングですが、以下に該当する人は避けましょう。

・体力に自信がない
・体調を崩している
・過去に病歴がある
・服用中
・生理中である
・妊娠している
・未成年

簡単にまとめると、健康状態に問題のない人ならばファスティングをしてもOKということになります。

ファスティングの効果

ファスティングにはさまざまな効果が期待できます。

最近では、ダイエットだけでなく、体調管理や体内のデトックス、腸活や妊活を目的に実施する人も多くいます。

いわゆる身体を「リセットする」「整える」方法の1つとして注目されているのです。

①ダイエット効果

一定期間、固形物を食べないあるいは減らすため、ダイエット効果が期待できます。

定期的にファスティングを生活に取り入れることで、痩せやすい身体になることもあるということです。

ただし無理な方法で行ってしまうと、体調を崩すだけでなく、急激に体重が落ちたあとのリバウンドにつながるため注意が必要です。

②腸活効果

ファスティングを行うと、内臓が休まることが大きな効果の一つです。

食事をすると、私たちの身体の中では、食べ物を消化し、必要な栄養素を吸収して毒素を排出するという一連の流れが行われます。

このような働きはすべて内臓が担っているため、食べ過ぎると内臓の負担が増えます。

また、食べ過ぎは特に腸への影響が大きいことから、一定期間食べ物を絶つことで腸を休めて正常な状態へと戻してくれます。

腸本来の働きが回復することで、便秘解消にもつながります。いわゆる「腸活」効果も期待できるということです。

③体調を整える

腸活によって体調が整うことも、期待できる効果の一つです。

腸内環境のバランスが良好だと、腸の免疫細胞が正常に働いて免疫力が高まります。

また、トリプトファン生成の効率がよくなることから、睡眠の質が高くなるとされています。

そのほか、腸活は肥満予防にもつながることから、ファスティングは体調改善効果が期待できると考えられます。

また、動物性食品を多食すると、脂肪分解のために胆汁が大量に分泌されます。

胆汁の主成分である胆汁酸は、腸内で分解されますが、その際に腸壁を荒らすともいわれています。

食事を控えたり、食事の内容を意識したりすることで、胆汁の分泌が抑えられ、健康的になれるということです。

④精神の安定

ファスティングは、精神の安定にもつながると考えられています。その理由として、ここでもまた腸内環境の改善が関わってきます。

腸の状態が正常になると、セロトニンが分泌されて小腸に蓄えられます。

さらに、神経伝達物質の合成に欠かせないビタミンB群などの吸収もよくなることで、ドーパミンとセロトニンのバランスが整います。

これにより、精神が安定しやすくなるとされているのです。

ファスティングで排出されるのは？

ファスティングによって便通が改善される人が多いのですが、ファスティング中には真っ黒の便が出るケースが多いことから、以前は宿便が出ていると考えられていました。

ところが最近の研究によると、実は胆汁が出ているということなのです。

胆汁が排出されると、さまざまな健康効果が期待できるということです。

胆汁の主成分である胆汁酸は、腸内に長期間残っていると機能が低下し、新しい胆汁酸の合成が抑制されます。古い胆汁酸を体外に排出させると、新たな胆汁酸の合成が促進されて、血中のコレステロール値が低下したり、脂肪肝の抑制につながったりします。

また、胆汁とともに、これまで排出されなかった血中の汚れなども排出されるので、デトックス効果があるといわれています。

胆汁の状態改善で代謝アップ

ダイエットを続けていても全く効果が感じられないといった人の場合、胆のうに問題があるケースがあります。

胆のうは胆汁をためておくための臓器です。胆汁の役割は、食事で摂取した脂肪を分解したうえで、体から毒素を取り除くことです。

このように、ダイエットと胆のう・胆汁には強いつながりがあると考えられます。

事実、ハーバード大学メディカル・スクールの研究によると、胆汁の状態を改善することで、代謝がアップするという結果が出ているということです。

胆汁が正常な状態で、かつ十分な量が分泌されていれば、体にいい脂肪をきちんと消化吸収することができることも注目すべき点です。

また胆汁には、脂溶性のビタミンの消化吸収を助ける働きもあるとされています。

ダイエットや健康維持のためには、胆汁の状態を改善することが必要と考えられます。

胆汁の状態を改善するための食材

ファスティングのやり方はさまざまですが、固形物を摂取しながら行う場合には、胆汁の状態を改善できるような食材を取り入れてみてはいかがでしょうか。

より効果的なファスティングが実現するはずです。

胆汁の状態を改善するために有効なのが、「苦い食材」だとされています。

また、「甘い食材」を減らすことも大切だということです。

胆汁の状態を改善するための食材は、以下のとおりです。

・クレソン
・ルッコラ
・ホースラディッシュ
・ゴーヤ
・大根
・ケール
・グレープフルーツ　など

ファスティングで健康的な身体を

健康法やダイエット法の一つとして主流となりつつあるファスティング。

ファスティングの期間や方法はさまざまなので、自分の身体の状態やライフスタイルに合わせて無理なく始めることをおすすめします。

また、ただ痩せるということではなく、腸活やデトックス効果も期待できるので、身体の芯からきれいになれることが、ファスティングのメリットです。

そこには、胆のうや胆汁の状態も影響するということです。

胆汁の状態を改善するための食材なども取り入れつつ、健康的な身体を手に入れるためのファスティングを行いましょう。

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