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ソフト食にデメリットはある?利用する前に知っておきたいポイントを解説

作成日:2018年12月4日

ソフト食にデメリットはある?利用する前に知っておきたいポイントを解説

近年、高齢者の死因の大部分を肺炎が占めており、中でも誤嚥性肺炎には注意が必要です。

このような現状を踏まえ、より安全な食事を提供しつつ、同時に「食の楽しみ」を失わないように配慮されたものがソフト食です。

それでは、具体的にソフト食がどのような食事なのか、詳しくみていきましょう。

最近主流になりつつあるソフト食とは

最近よく耳にするようになったソフト食ですが、まずはどのようなものがソフト食にあたるのか、確認しておきましょう。

ソフト食とは、食事を素材ごとにミキサーにかけてペースト状にし、その後ゼラチンなどのゲル化剤によって元の形に近い形状を再現したものを指します。

一般的に、ソフト食と呼ばれるものは「舌で押しつぶすことのできるような硬さに調節してある」「すでに食塊(唾液や舌などの働きによって、飲み込みやすい状態にしたもの)となっている」「表面の滑りがよく、容易にのどまで運ぶことができる」などの特徴があります。

ソフト食のメリット

ソフト食のメリットを以下で紹介していきます。

見た目

まず、大きな特徴は「見た目」です。できるだけ通常の食事に近い形状に成形しているため、目で楽しみながら食事ができます。

箸が使える

形があるので、箸を使って通常食を食べる感覚で食事を楽しめます。

咀嚼しやすく、誤嚥しにくい

一度ペースト状にしたもので形を作っているので、咀嚼機能の低下している方でも舌を使って食べられます。高齢になると咀嚼する回数が減り、唾液も少なくなり、口の中で食べ物をまとめられなくなるために上手く飲み込めないということがあります。その点ソフト食は飲み込みやすく工夫されているため、誤って気道に入ってしまう危険が少なく、安全に食べられます。

ソフト食のデメリット

続いては、ソフト食のデメリットについてご紹介します。マイナスの面も理解したうえで適切な食事方法を選ぶとよいでしょう。

調理に手間と時間がかかる

ソフト食では、できるだけ元の食事の見た目に近づけるため、素材ごとにペースト状にして固めるという工程が必要になります。その結果、素材ごとに適当な型を用意したり、個別に形を作るなどの手間が多くかかってしまいます。

コストがかかる

食材はゼラチンや寒天などのゲル化剤を適切に使用して固めますが、通常の食材以外のものを用意しなければならないため、その分のコストもかかってしまいます。

きざみ食との比較

ここで、他の介護食の中でも比較されることが多い、きざみ食についても見ていきましょう。

きざみ食とは、その名の通り食べ物を細かくきざみ、「食べやすい大きさ、もしくは咀嚼をしなくても飲み込める程度の大きさ」にしたものを指します。

一見すると問題なさそうに思えるきざみ食ですが、危険も潜んでいます。食べるという行為は、食べ物を噛み砕くだけでなく、唾液等により食べ物をまとめる工程も含まれています。咀嚼能力が低下し、唾液の分泌も減った状態では、きざみ食のような細かい食べ物はまとまりが悪いために誤嚥のリスクが高まります。

ソフト食は飲み込みやすく調理されているため、口の中でまとまらずにバラバラになってしまうことがなく、安心して食べられます。

高齢者の食事の種類はいろいろ

ひと口に高齢者のための食事といっても、咀嚼の能力(噛む力)や嚥下の能力(飲み込む力)によって、いろいろな食事の方法があります。現在利用されている高齢者向けの食事方法のうち代表的なものを、それぞれのメリット・デメリットと共にいくつか紹介していきます。

軟食(軟菜食)

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軟食とは、主食は全粥かもしくは、割合を調節したものとなります。副菜は常食と同じ食材を使い、長時間煮込んだり、圧力鍋で調理することにより柔らかくしたものを指します。

噛む力が少し低下している方向けの食事方法で、通常の食事よりもやわらかく、咀嚼が容易であるというメリットがあります。しかしその反面、歯ごたえが弱く、食感を楽しめないというデメリットもあります。噛む力の程度に合わせ、食感を残してあげる、という調節が大切になります。

きざみ食

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きざみ食は上述したように、食べ物を細かくきざんだ状態にしたものを指します。噛む力が低下した方向けの食事方法で、その方に合わせた大きさにきざんであげる必要があります。

噛み切ったり噛み砕くといった負担を減らせるメリットがあります。しかし、口の中で食べ物がまとまりにくいため、誤嚥のリスクがあるというデメリットもあります。食べることができる程度に大きさを持たせるか、まとまりが作れるようにとろみをつけるなどの工夫が必要です。

ミキサー食、とろみ食

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ミキサー食・とろみ食は、食べ物をミキサーにかけてペースト状にし、状況に応じてとろみ剤などを使用して粘度を調整したものを指します。飲み込むことはできるものの、咀嚼の力が低下している、もしくはほとんどない方向けの食事方法です。

メリットとしては、噛む必要がないことが挙げられます。しかしミキサーにかけるため水分を多く含んでいるので、意図せずにのどに流れ込み、誤嚥を起こす可能性があるなどのデメリットがあります。とろみをつけすぎても飲み込むことができないなど、飲み込む力に合わせてとろみ具合(粘度)を調節してあげる必要があります。見た目を工夫しないと、食欲が湧かないこともデメリットとして挙げられます。

ペースト食

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ペースト食は、ミキサー食と似ており、介護施設や病院によっては同等のものとして扱っている場合もあります。粘度の違いで分けていることが多く、ミキサー食がポタージュのような形状であるのに比べ、ペースト食はより水分量を抑えてペースト状にしたものを指します。こちらも咀嚼力が低下している、もしくはほとんどない方向けの食事方法で、ある程度の飲み込む力は必要となります。

水分を抑えているため誤嚥の可能性は低く、口当たりもなめらかであることがメリットです。先ほどと同様、見た目は工夫しなければならないのがデメリットといえます。

ムース食、ゼリー食

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ムース食・ゼリー食ともに、ミキサーなどにかけてペースト状にしたものを、寒天やゼラチンなどを使ってムース状・ゼリー状にしたものを指します。

口内でバラバラになることがないため、誤嚥の可能性は低いのがメリットです。ほとんど咀嚼の力は必要ないものの、ムース状やゼリー状になっているため、見た目は元の形に近づけたものにできるというメリットもあります。デメリットとして、ゼリーの硬さの調節やムース状にする工程などが必要なため、一般的なご家庭で理想的なムース食・ゼリー食を作ることは難しいという点が挙げられます。

参考:きざみ食やミキサー食。老人ホームの食事形態について教えてください。| LIFULL介護

ソフト食を利用するタイミングとは

それぞれの食事方法の特徴とメリット・デメリットを見てきましたが、これだけ種類があるとどんな時にどの食事方法を選べばよいのか、分かりづらいかと思います。ここでは、どのようなタイミングでソフト食を選ぶとよいのかを説明します。

ソフト食は舌で押しつぶすことができる程度の硬さで、そのまま飲み込めるようになっています。そのため「噛む力・飲み込む力がおとろえ始めた方」が最初に試す食事方法としておすすめです。見た目でも食を楽しみつつ、咀嚼の動きも無理なく行える食事方法としてソフト食を選ぶとよいでしょう。

安易に食事の形態を変更するのは危険

食事の形態は運動と同じく、楽なものを選んでいくと、どんどん能力が低下してしまいます。

咀嚼の能力が低下してきたからといって、いきなりミキサー食などの咀嚼をまったく必要としない食事方法に変えてしまうと、咀嚼力をさらに低下させてしまいます。食事方法を変更する際には現状をしっかりと把握し、慎重に食事の段階を考える必要があります。

美味しく、そして安全な食事がポイント

人は咀嚼や嚥下の能力が低下しても、食への思いは変わりません。食事で大事なことは、匂い・味・見た目を楽しむことで、食に対する興味を失わないようにしてあげることです。

それと同時に、安全に食事できるということも大切なポイントです。誤嚥性肺炎で亡くなられる方は多いです。食事の楽しみを残しつつ、安全に食べるられる方法を慎重に選びましょう。

高齢者の体調にあわせて柔軟な利用を

加齢によって噛む力が弱くなってきたという場合、運動と同じくリハビリをすれば元の食事方法に戻せる可能性があります。もちろん、常食を食べることが難しければ、無理に食べさせることは危険ですが、一旦食事形態を変え、様子を見て対応を考えることも大切です。

できるだけ長く、常食に近い食べ物が食べられるよう、まわりもサポートをしてあげましょう。また、健康状態に合わせて、柔軟に食事方法を選択できるとよいでしょう。

参考:「キザミ食」「ペースト食」は嚥下食ではない!? | クレール日記

まとめ

本記事では、ソフト食や、他の食事方法についても解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。それぞれの食事方法をよく理解した上で、柔軟に選択していくことが重要です。

ソフト食は、咀嚼力が低下している方でも問題なく食べられ、誤嚥の危険性も少ないという特徴がありました。また、食の中で大事な要素である「見た目」を常食に近づけることができる点もソフト食のメリットとして紹介しました。

しかし、適切な硬さにすることの難しさや、調理工程が多くなってしまうこと、綺麗に成形することが難しいといったデメリットもあります。

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この記事の提供元:シルバーライフ

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