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介護食「ムース食」の作り方と特徴まで詳しく解説

作成日:2022年12月15日

介護食「ムース食」の作り方と特徴まで詳しく解説

介護が必要になる場合や、介護まではいかなくともご高齢になった両親の、噛む力・飲み込む力が弱くなってきたと感じる時はありませんか?

ご高齢の方の食事は食べる力に合わせて「噛みやすい」「飲み込みやすい」食事であることが大切です。

この記事では、介護食の一つであるムース食について紹介します。ムース食がどのようなものなのか、他の介護食とどのように違うのか、また実際のムース食の作り方・商品についても説明していきます。

加齢により食べる力は衰えてくる

加齢とともに身体能力はだんだんと衰えてきます。これは食べ物を噛む力や飲み込む力についても例外ではありません。

加齢により、咀嚼能力の低下、歯の欠損、唾液の分泌量の低下、舌の運動機能の低下、嚥下機能の低下などの症状が見られるようになります。

食べ物を噛む力や飲み込む力が衰えてくると繊維質の野菜や肉が食べにくくなることや、パラパラとしてまとまりのない食材を飲み込みにくくなる、酸味が強い料理がむせるようになる、サラサラとした液体を飲み込みにくくなるといった症状が現れます。

食べる力に合っていない食事は、食べる量が減る、食事中によくむせる、飲み込みづらいなどの原因になり、誤嚥をしてしまう可能性や低栄養に陥ってしまう可能性もあります。

そのため、舌でつぶせるくらいまでやわらかくゆでる、飲み込みやすいようにとろみをつけるなど、食べやすくするための工夫が必要になります。

このように高齢者が食べやすくなるように調理した食事のことを介護食と言います。

健康を維持するためには食事から栄養を十分に摂取することが欠かせません。

体が衰えるスピードは個人によっても異なるので、その方の食べる力に合わせた食事を用意することが重要です。

ムース食とは

ムース食とは、通常の食事を細かくして、トロミ剤などで固めた食事のことです。

ムース食は食材をすりつぶした後に再び形を作っているので、通常の食事と同じような見た目・味・香りを楽しむことができます。

また、衛生的で、少量でも栄養価が高いです。食べられる量が減ってくる高齢者の方には、少量でも十分に栄養を摂取できる食事は大切です。

しっかりと栄養を取ることで、低栄養状態を防ぐことができます。

噛んだり、飲み込んだりする力が衰えてしまったときには、一般的に介護食と呼ばれる食事にする必要があります。

介護食は食材を細かく砕いてしまい、何を食べているのかわからず、食欲が出ないといったデメリットがありますが、ムース食であれば問題ありません。

どのような方向けか

ムース食は舌でつぶせるくらいのかたさに調整されています。噛んだり飲み込んだりが難しい方に向けた食事です。

普通食を食べることは困難でも、ミキサー食のような流動食にする必要のない方に向いています。

ムース食の特徴

味や彩りがよい

味や彩りがよいので、食欲もわきやすいです。介護食はきざみ食やミキサー食と呼ばれる、細かくした状態の食事が一般的です。

しかし、このような食事は、もとの料理がどのようなものであったかがわからなくなり、形や色合いが食欲を低下させてしまいます。

ムース食の場合には、食欲を低下させないので高齢者によく起こる低栄養状態を防ぐことができます。

誤嚥の防止に役立つ

誤嚥とは、食べ物を間違って気管に入れてしまうことです。

食べ物の通り道である食道と空気の通り道である気管は横並びになっていますが、食べ物を飲み込む時は気管のふたが閉じて食道の入り口が大きく広がるようになっています。

この働きによって、食べ物が気管に入ってしまうのを防いでいるのです。

通常は誤嚥しても、咳をして出すことができます。これを咳反射と言います

しかし、高齢者の場合には、咳反射が弱くなっていたり、飲み込む力が低下したりしていることによって誤嚥のリスクが高まります。

食べ物や唾液に含まれている細菌が肺に入ると炎症を引き起こし、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。高齢者の場合は、命に関わることも少なくありません。

きざみ食やミキサー食は、細かくしただけなので口の中でかたまりを作りにくく、誤嚥してしまう恐れがありますが、ムース食の場合には、とろみがあるので、飲み込みやすく、誤嚥しにくいという特徴があります。

介護食にはどのような種類があるのか?

介護食にはどのような種類があるのか?

ムース食のほかに、介護食には主に「きざみ食」「ソフト食」「ミキサー食」があります。

以下、それぞれの特徴を説明します。

きざみ食

きざみ食とは、通常の食材を細かく刻んだ食事のことです。

歯が悪くなっている方や口を大きく開けることができない方など、噛む力は衰えてしまっていても、飲み込む力や唾液の量が変わらない方に向いています。

刻みの大きさは、1㎝から2㎝など大きめのものから、5㎜より小さく刻むものまで、食べる方の状態に応じて調整しましょう。

また、細かく刻んだものは、口の中でのまとまりがなくなり、飲み込みにくいので、誤嚥の原因になりやすいと言われています。

これを防ぐため、とろみ剤や片栗粉などでとろみをつけて食べやすくすることをおすすめします。

きざみ食は調理済みの食材を包丁とまな板で刻んで作ることが一般的ですが、刻む工程で食中毒の原因になる菌が付着するリスクが高くなります。

そのため、衛生管理に気をつける必要もあります。

ソフト食

歯ではなく、歯茎や舌でつぶせる程度の固さにした食事のことです。噛む力・飲み込む力が共に弱くなっている方に向けた食事です。

やわらかく煮込む、圧力鍋で加圧するなどの方法で作ります。口の中でのまとまりがあるので、飲み込むことも難しくありません。

そのため、誤嚥のリスクが少なくなります。

また、見た目も通常食に近いので、食欲が沸きやすいというメリットもあります。

ミキサー食

食事をミキサーにかけ、ペースト状にしたものをミキサー食と言います。食べ物を噛む力に加えて、飲み込む力も弱くなっている方に向いています。

ペースト状になっているので消化吸収に優れており、胃腸に負担がかかりにくいという特徴もあります。

ミキサー食は、どの料理も同じような見た目になってしまうため、形状や風味が落ちてしまい、食欲がわかないなどの問題があります。

また、ミキサーにかける際に水を加えるので、量が増えてしまいます。そのため、少食でたくさん食べることができない高齢者にとっては、食べきれず、低栄養状態になる可能性もあります。

ムース食の作り方

ムース食の作り方は、大きく分けて2つあります。

・家族と同じ食事をミキサーにかけ、とろみ剤などで固める方法
・もともとムース・ペースト状の食品を利用する

とろみ剤としては、介護食用に市販されているものや、コーンスターチ、片栗粉、ゼラチンなどを利用することができます。

ポイントは、以下の2点です。

・水分には、とろみをつける
・プリンくらいの固さになるように固める

ここからは具体的なムース食の作り方を紹介します。

ほうれん草のおひたし

ほうれん草のおひたし

材料(2人分)

・ほうれん草(1/2束)
・だし汁(150ml)
・ムースナール(3g(1%)程度)

作り方

① 通常のおひたしと同様に、ほうれん草を茹で、ゆであがったら3㎝程度に切って水気を切る

②ほうれん草・だし汁を一緒にミキサーにかける

③ムースナールを加えて30-60秒さらにミキサーにかける

④器に盛り付ける

⑤20分程度でかたまり、ムース食になる

※参考
メディファイン|ほうれん草のおひたし

鮭のムース

鮭のムース

材料

・鮭好みの塩加減で(2切れ・100g)
・卵(L1個 75g)
・牛乳(50ml)

作り方

①鮭の骨と皮をとり、ミキサーにかける。続いて卵を入れてミキサーにかける。

②牛乳を加える。

③容器に入れ、ホイルをかける。

④鍋に、容器を入れたときに半分の高さになるよう水をいれ、火にかける。

⑤お湯が湧いたら容器を入れ、鍋のふたをする。

⑥弱火にして15分程、表面に弾力がでるまで蒸したら出来上がり。

※参考
鮭のムース 介護食 by tetubinn 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが295万品

ムース食の商品例

ムース食は、商品として販売されているものあり、購入することができます。

ムース食を購入する場合には、次のようなことに気を付ける必要があります。

・固さなど、本人にあったものかどうかを確認する
・保管方法に注意する(冷凍保存・常温保存など)

ここからは、実際に販売されているムース食の商品をご紹介します。

デミグラスソースのハンバーグ風ムース(大和製罐)

デミグラスソースのハンバーグ風ムース(大和製罐)

デミグラスソースでじっくり煮込んだハンバーグです。舌でつぶせる固さですが、素材の味を失わないように工夫されています。

このムース食は、噛む力・飲み込む力が弱くなっている方も、舌でつぶして食べられます。ムース食の魅力である見た目や風味にもこだわっています。

また、常温で長期にわたって保存ができるという長所もあります。

※参考
デミグラスソースのハンバーグ風ムース|介護食品 エバースマイル (やわらか食・ムース食・とろみ付き飲料)|大和製罐

やさしい素材(マルハニチロ)

やさしい素材(マルハニチロ)

「やさしい素材」は、舌でつぶせる固さの食材シリーズです。野菜や魚などの食材をやわらかくしたものを販売しています。

このような食材を煮たり焼いたりすることで、多彩な介護食を作ることができます。

※参考
素材冷凍食品 | 介護食のメディケア食品 | マルハニチロ

まとめ

まとめ

ここまで、ムース食について、どのような物なのか、実際の作り方などを紹介してきました。

ムース食は、食べやすいことに加え、誤嚥の防止などの観点からも、噛む・飲み込む力の弱くなってしまった方におすすめできる食事です。

このような介護食は、自宅で作ったり、市販のものを購入したりすることもできます。

しかし、作るには手間もかかりますし、市販の物は味が似ているので飽きやすいものです。

まごころ弁当には、これらを解決できるメリットがあります。

・毎食お届け
・季節ごとに献立を入れ替え
・個別対応可能

まごころ弁当の注文は電話でOKです。1食からでも注文可能なので手軽に利用することができますよ。

日までに注文すれば毎食ごとに自宅まで届けてくれるので、予定に合わせて注文が可能です。

また、普通食のお弁当から、カロリー制限をしている方向けのお弁当、たんぱく質を制限している方向けのお弁当、咀嚼や嚥下が難しくなってきた方向けのムース食のお弁当など、食べる力に合わせて選べるメニューも豊富です。

さらに、ごはんをおかゆにしてほしい、食材にアレルギーがある、きざみ食にしてほしいなどの希望にも個別で対応してくれます。

お弁当のメニューは和洋中とバリエーションも豊富で、季節ごとにメニューが変わるので、介護食のマンネリ解消にも役立ちますし、食事の楽しみも増えます。

高齢になったご家族のお食事にまごころ弁当をぜひ検討してみてください。

今なら、初回のみ一度に2食まで無料でご試食いただける無料試食キャンペーンを開催中です。この機会にぜひお試しください。

この記事の作成者:松井 さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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