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介護食にとろみ剤が必要な理由|選び方から注意点まで解説

親が最近食事を飲み込みにくくなったようだ、と感じる方はいらっしゃいませんか?
とろみ剤を使うことで、食べやすくしてあげられると聞いたことはあるが、どうやって使うのか、どう選べばいいのかがよくわからないという方も多いはずです。

この記事では、とろみ剤の種類・選び方・使い方・注意点までをまとめて解説します。
本記事を参考にして、とろみ剤を使った介護食を作ってみてください。

とろみ剤とは

とろみ剤とは、飲み物や食べ物を喉へゆっくりと送るために、とろみをつけるものです。
「とろみ」とは、中華料理の「あん」のようなとろとろとした状態を指します。
とろみ剤には、以下の特徴があります。

・加熱しなくても、短時間でとろみをつけることができる
・使用量の目安が明記してあるので、使いやすい

高齢者の方には飲み込むスピードが遅く、さらさらとした飲み物が気管に入ってむせてしまう方がいらっしゃいます。とろみ剤はそのような嚥下(えんげ)障害の方向けです。

介護食でとろみが必要な理由

介護食でとろみが必要な理由は、誤嚥(ごえん)を防ぐためです。
誤嚥とは、加齢により飲み込む筋力が落ちてきたこと(嚥下障害)が原因で、食べ物や飲み物が誤って気管に入ってしまうことを言います。

介護食に必要なとろみの役割は、以下の2つです。
・食べ物や飲み物を喉へゆっくりと送る
・食べ物をまとまりやすくし、簡単に飲み込めるようにする

介護食にとろみをつけることで、飲み込む力が弱い方でも安全に食事ができます。

高齢者の嚥下障害にはレベルがある

高齢者の嚥下障害にはレベルがあります。
以下のレベル0〜5の食事形態のうち、どこまでを苦痛なく食べられるかによって分類します。

・レベル0(嚥下訓練食・開始食)
グレープゼリーなど

・レベル1(嚥下訓練食)
ネギトロ、茶碗蒸しなど

・レベル2(嚥下訓練食)
フォアグラムースなど

・レベル3(嚥下食)
水ようかん、卵料理など

・レベル4(介護食)
こしあん、かぼちゃのやわらか煮など

・レベル5(普通食)
しいたけ、ロールパン、五目ひじきなど

レベル0の食事しか食べられない方は、重度の嚥下障害と考えられます。
レベル5の普通食を食べられる方は、嚥下障害の疑いはないと考えてよいでしょう。

高齢者が嚥下しにくい食品

高齢者が特に飲み込みにくい食品を、特徴別に以下の表で紹介します。
高齢者の食事には以下の食品を避けるか、飲み込みやすい工夫をしましょう。

口の中にくっつきやすいもの 焼きのり、わかめ、もち など
噛み切りにくいもの タコ、イカ、こんにゃく、ごぼう など
パサパサしているもの パン、クッキー、カステラ など
さらさらした液体など喉を速く通過するもの 寒天ゼリー、お茶、みそ汁 など
口の中でバラバラになりまとまりにくいもの ひじき、かまぼこ、ナッツ など
酸味が強いもの 酢の物、かんきつ系 など

とろみ剤の種類

とろみ剤は、その濃度によって「薄いとろみ」「中間のとろみ」「濃いとろみ」に分けられます。

参考:日本メディカルニュートリション協議会 摂食・嚥下障害Website

以下でそれぞれについて簡単に説明します。

薄いとろみ

薄いとろみは、スプーンを傾けるとなめらかに流れます。
口の中にパッと広がる感覚です。
飲み込むためにあまり力が必要ないので、ストローを使えば簡単に飲み込めます。

中間のとろみ

中間のとろみは、スプーンを傾けるとゆっくりと流れます。
とろみがあることを実感できる程度で、容易に舌の上でまとめられます。
飲み込むために少し力が必要で、太いストローであれば飲み込むことができます。

濃いとろみ

濃いとろみは、スプーンを傾けても流れにくいです。
しっかりととろみを感じることができ、口の中ですぐにまとまります。
飲み込むのに力が必要で、ストローは使えません。

とろみ剤の選び方

実際にとろみ剤を選ぼうとしても、たくさんの種類があって迷ってしまう方も多いと思います。

とろみ剤には主に以下の3種類があります。

デンプン系(第1世代) グアガム系(第2世代) キサンタンガム系(第3世代)
・においが変わる
・酵素の影響を受けるため安定しない
・早く粘度がつく
・少量で粘度がつく
・時間が経つとかなり変化する
・粘度が出るタイミングが温度によって異なる
・味やにおいがあまりしない
・透明感がある
・時間が経っても変化が少ない
・粘度が出るタイミングが温度によって異なる

以下で、どのようなとろみ剤を選ぶべきかを解説しますのでぜひ参考にしてください。

ダマにならず溶けやすいもの

ダマになると喉につまってしまうので、ダマにならず溶けやすいものを選びましょう。
キサンタンガム系(第3世代)のものが使いやすいです。

無味無臭のもの

とろみ剤の味や匂いがしてしまうと、せっかくの食事が台無しです。
料理の風味をそこなわないように、無味無臭のものを選びましょう。
キサンタンガム系(第3世代)のものがおすすめです。

とろみを再調整できるもの

一度とろみをつけた後に、さらにゆるくまたは固くできるものもあります。
最初のうちは調整がうまくいかず、希望の濃さのとろみがつかないこともあることでしょう。
そんなときはとろみを再調整できるものがおすすめです。

個包装のもの

とろみ剤の中には、大きな缶や袋にまとめて入っているものもあります。
しかし、このようなとろみ剤はスプーンで量る必要があり、とろみの調節がしづらいです。
とろみ剤を入れるのに慣れるまでは個包装のものをおすすめします。

とろみ剤の使い方

とろみ剤の基本的な使い方を、とろみ剤の種類ごとに解説します。
特に注意すべきポイントについては後述するので、ここでは基本的な使い方にとどめ、使用量はトロミパワースマイルを例として挙げます。

薄いとろみ

・とろみ剤を以下の分量だけ飲み物に入れ、30秒ほどかき混ぜます。
100-150ml:小さじ1/2杯
160-200ml:小さじ1杯
・2,3分ほど待ち、溶けきれていないようであれば再び混ぜます。

中間のとろみ

・とろみ剤を以下の分量だけ飲み物に入れ、30秒ほどかき混ぜます。
100-150ml:小さじ1杯
160-200ml:中さじ1杯
・2,3分ほど待ち、溶けきれていないようであれば再び混ぜます。

濃いとろみ

・とろみ剤を以下の分量だけ飲み物に入れ、30秒ほどかき混ぜます。
100-150ml:中さじ1杯
160-200ml:大さじ1杯
・2,3分ほど待ち、溶けきれていないようであれば再び混ぜます。

とろみ剤を使う際に気をつけたいポイント

続いて、とろみ剤を使う際に気をつけるべき注意点を4点説明します。

食べる方に合ったとろみをつける

とろみをつけすぎると、喉に詰まったり気管に入ってむせたりします。
食べる方の嚥下能力に合わせた濃度にしましょう。

正確に計量する

とろみ剤ごとに使用量が決まっています。
使用量を守ることはもちろん、スプーンで量る際はすりきりにし、使用する計量容器は毎度同じものを使うようにしましょう。

ぐるぐる混ぜない

とろみ剤を溶かす際には、ぐるぐる混ぜるよりスプーンを縦に往復させる方がダマができにくくよく混ざります。
ダマがなくならない時は取り除いてください。

再調整する際は、濃いとろみ液を作り混ぜる

一度とろみをつけたものにさらにとろみを加えて濃くしたいときは、別の容器に濃いとろみ液を作って元の飲み物に混ぜましょう。
なぜなら、一度とろみをつけたものにとろみ剤を新たに加えると、ダマになりやすいからです。

とろみ剤を使った介護食

実際にとろみ剤(NEWトロリーナ)を使ったレシピを2つ紹介します。
ここでは、カレースープとスープ水餃子の作り方を解説します。

とろみ剤を使ったカレースープ

材料(4人分)

・かぶ 100g
・レンコン 100g
・にんじん 80g
・卵 2個
・ブロッコリー 40g
・しょうが 15g
・バター 10g
・カレー粉 12g
・和風だし 4g
・しょうゆ 5g
・水 750mL
・NEWトロリーナ 10g

作り方

1)かぶ、にんじんは皮をむいて乱切りにする。レンコンは皮をむいて1cmほどの厚さに切る。
2)ブロッコリーは食べやすい大きさに分けて茹でる。
3)卵はゆで卵にして4等分に切る。
4)鍋にバターを入れて溶かし、みじん切りにしたしょうがを炒める。香りが出たらカレー粉を入れて炒める。
5)4)に水を入れて中火で野菜をやわらかくなるまで煮る。
6)NEWトロリーナを入れてとかし、しょうゆで味を調える。
7)ブロッコリーを加えて再び煮たせ、器に盛りつけて完成。

参考:根菜が満載でバンザイ ファイト一発カレースープ : 家族みんなのニコニコごはん

とろみ剤を使ったスープ水餃子

材料(4人分)

・水餃子 8個
・青菜(お好みのものを何種類でも) 160g
◎鶏がらスープ 8g
◎水 720mL
◎おろししょうが 適量
◎NEWトロリーナ 10g
・食べるラー油 適量
・白ごま 適量

作り方

1)青菜を洗って適当な大きさに切る。
2)鍋に◎の材料を入れ加熱する。
3)青菜と水餃子を入れる。
4)器に盛りつけお好みで食べるラー油と白ごまをトッピング。

参考:お腹に優しい葉っぱ色々揃い組 鶏ガラスープ水餃子 : 家族みんなのニコニコごはん

まとめ

とろみ剤は、食べ物や飲み物にとろみをつけて高齢者でも飲み込みやすくします。
とろみは食べる方によって適切な濃度が異なるので、その方に合ったものを用意しましょう。

食べ物を飲み込みにくくなった高齢者は、とろみ剤を利用することで食事がしやすくなります。しかし、家族の食事とは別に準備せざるを得ないので手間がかかります。それが毎日のこととなればとても大変です。

その手間を解決する方法として、まごころ弁当のような宅配弁当サービスの利用も検討してはいかがでしょうか。まごころ弁当では、原材料にこだわり抜き、栄養バランスのとれたご高齢者様向けのお弁当を毎日、日替わりのメニューでお届けしています。
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